オームの頭蓋骨(Skull of Orm)はカードセット「ザ・ダーク」収録のアーティファクト・カードである。
今回は、ドミナリア暗黒時代の魔術師オームと、オームの頭蓋骨を取り上げる。
オームの頭蓋骨の解説
Though lifeless, the skull still possessed a strange power over the flow of magic.
その頭蓋骨には生命は無いが、いまだに魔力に満ちた奇妙な力を有している。
引用:オームの頭蓋骨(Skull of Orm)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版
オームの頭蓋骨(Skull of Orm)はドミナリア次元、暗黒時代のアーティファクトだ。
オームの頭蓋骨は、右目を覆う仮面と冠が一体になった装飾品を被せられていて、右の眼窩の奥が怪しげに発光している。フレイバー・テキストによれば、この頭蓋骨は生命はないものの、魔力に満ちた不思議な力を有している。
暗黒時代のテリシア大陸中央北部において、魔道士議事会(The Conclave of Mages)という魔術師の組織が活動していた。そこにはオーム(Orm)という名の魔術師が在籍していたことが判明しており、この頭蓋骨は彼にまつわる魔法の物品であると考えられる。
オームの頭蓋骨とはいったい何なのか?オームが何者かの頭蓋骨を加工して制作した魔法の物品なのか?あるいは、魔術師オームの死後にその頭蓋骨を加工して制作されたものなのか?はたまた、墓地からエンチャント・カードを回収するカード機能はどのような理屈で解釈されているのか?……などなど、公式ソースを調べても明確な情報は何もない。
オームの頭蓋骨のイラスト別バージョン
オームの頭蓋骨はカードセット「基本セット第8版」に再録された際に、イラストが刷新されている。
オリジナル版イラストとは基本的に同じデザインであるものの、全体的なブラッシュアップが施されている。頭蓋骨全体が緑色のため、翡翠の骸骨のようにも思わせる。
暗黒時代の魔術師オーム
オーム(Orm)はドミナリア次元の暗黒時代の男性魔術師である。テリシア大陸中央北部に存在した魔術師の隠れ里である「魔道士議事会(The Conclave of Mages)」に所属していた。
小説The Gathering Darkにおいて、AR430年、主人公のジョダー(Jodah)が魔導士議事会の一員となった際に、食堂にやって来ていない同僚魔術師の1人として紹介された人物だ。この時のオームは高次の意識を探究するために完全な断食状態にあり、書斎に籠って衰弱しているところだ、とのみ言及されていた。
ちなみに、オームの頭蓋骨は作中に欠片も登場していない。
魔導士議事会は同年AR430年中に焼失してしまうことになるが、オームがその後どうなったのか、議事会を襲う暴徒や大火を生き残れたのか、は定かではない。
オームズ=バイ=ゴアの邪眼との関係
オームズ=バイ=ゴアの邪眼(Evil Eye of Orms-by-Gore)はカードセット「レジェンド」のクリーチャーである。
オームの頭蓋骨とはカード名の一部、「オーム(Orm)」と「オームズ(Orms)」、が被っている。それに加えて、MTG初期のカードであり、ドミナリア次元に関係し、ほとんど情報が無いという共通項がある。正体不明な謎の存在と言うことで、この2種類のカードに何か関係性がないかと考えるファンはこれまでのうん十年間で(英語圏でも日本でも)そこそこに見かけられた。
名前の類似のみに留まらず、「片目だけが光る骸骨」と「眼球型クリーチャー」はいかにも意味深に思わせる。だが、両者ともに確たる設定はほとんど公開されてなく、比較して論じるほどの情報すらも存在していない。これが2023年1月の現状なのである。
では、今回はここまで。
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