ドミナリア史:スラン時代

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スラン時代(Time of Thran)はドミナリアの時代区分で、神話時代の後からAR-5000年頃までの時代。

スラン時代の概略

スラン時代は八大都市を中核としたスラン帝国が隆盛した時代である。スラン帝国はドミナリア各地に前哨地や植民地を形成し、いくつか他の次元(メルカディアやファイレクシア)にも影響を与えている。スラン帝国はパワーストーンに蓄積したマナを燃料とした機械技術を発達させた。

スラン帝国はAR-5000年頃、内乱「スラン=ファイレクシア戦争」によって崩壊した。帝国末期はパワーストーンの放射によって発症するタイシス病(Phthisis)1の蔓延が問題化していた。優生学者ヨーグモスが治療にあたるが、帝国中央部で権力を握ってしまうと、患者のスラン人を生体科学的な改良が施された怪物「ファイレクシア人」へと変えてしまう。ヨーグモスの行為が帝国の分裂そして「スラン=ファイレクシア戦争」へと繋がることになった。

スラン帝国の詳細は?

スランの八大都市とはハルシオン(Halcyon)、ニョーロン(Nyoron)、シアトン(Seaton)、フェノン(Phoenon)、オーリソン(Orleason)、シグノン(Chignon)、ロサノン(Losanon)、ウィングトン(Wington)のこと2

スランの植民地としてシヴ(Shiv)、カリマン(Caliman)、ル=ノーラ(Ru-nora)がある。

スラン人の起源

スラン人の起源はテリシアへ移住した異国的な人間で、先住者のエルフとドワーフを押しやってテリシア大陸の2/3を支配下におさめた。

スラン帝国がいつの時代に建国したのかは不明である。ただし、神話時代には八大都市のロサノンフェノンが存在しているため、上古族ドラゴン支配期にスランが国として存在していてもおかしくはない(帝国として繁栄していたかは別として)。

ドミナリア期の公式Podcastによるとスラン人はテリシアの東方から移民してきた可能性がある。さらに八大都市は新たに建設したか、既存の都市を奪い取ったかしたものという可能性も挙げられている。

テリシア西方人とゴーゴスの酒杯

小説The Brothers’ Warによると、スラン時代のアーティファクト「ゴーゴスの酒杯(Golgothian Sylex)」にはスミファやファラジのシンボルが刻まれている。これはスミファとファラジの祖先筋にあたる人々がスラン時代のテリシア北西部に住んでいた証拠に他ならない。スミファとファラジの祖先が同根の種族であったか、別の種族であったかは定かではない。

公式Podcastでは、スラン帝国のテリシア西方境界にはスラン人とは別の住人が住んでいたとした上で、1つの仮説を打ち出している。それは「ゴーゴスの酒杯はスラン帝国を打倒するための武器として西の住人によって作られたが、ヨーグモスの内乱によって帝国が崩壊したため出番が無くなり使われなかった」という旨の説である。小説The Brothers’ Warのゴーゴスの酒杯の描写では、帝国を倒して新時代を拓く、といった意味合いの文言が酒杯に記されており、Podcastの仮説は十分説得力が備わっているように聞こえる。

小説Planeswalkerの第1章では、「ゴーゴスの酒杯はスランがファイレクシアを倒すために作った武器」との記述があるが、これは全てウルザの推測である。この時点のウルザは、長期間の戦争や弟殺し、世界の荒廃など全ての罪をファイレクシアに被せるため、(無自覚に)強引な思い込みと決めつけで結論を下している。この時のウルザによるゴーゴスの酒杯の推測は考慮しなくてよい。

スラン時代のストーリーはどこで読める?

スラン時代を舞台にしたストーリーは小説The Thranほぼ一択になる。

とはいえ、この小説はスラン帝国の凋落を描いた物語。スラン=ファイレクシア戦争の9年前から戦争終結までが小説の本編であり、戦争自体は短期間で終わる。遡って詳細が語られるのも100年前の内乱が限度で、帝国主義者と共和主義者が権力闘争を行い、前者が勝って覇権を握る。この内乱では帝国主義者には工匠派閥が、共和主義者には優生学者派閥がそれぞれ与した。したがって、AR-5000年頃の帝国末期の状況しかほとんど知ることができない。

小説The Thranという作品は、むしろスラン帝国よりもMTGの巨悪の1つ「ファイレクシアの起源」の詳細を知ることができる点が重要だろう。この小説が登場するまで、スラン帝国は太古の発掘史料や伝承を除いて知ることはできなかったし、ファイレクシアの起源もここで初めて具体的に語られたものだ。小説The Brothers’ Warからウルザ・ブロック期の小説群では、ウルザの視点から「スランとファイレクシアの正体とは何か」を探求してきた大きな流れがあり、ついに小説The Thranで真実が明かされた。ストーリーを追ってきた熱心な読者たちが受けた衝撃は想像に難くない。

関連するストーリー

スラン時代を直接描いた作品は実は小説The Thranの他にない。

ただし、太古のスラン帝国が伝承や発掘品、作中人物による考察として描写されることはたくさんある。ウルザやミシュラが幻視として過去のスランやファイレクシアを見るような描写も存在する。とはいえ、スラン帝国やスラン人に関する記述はたいがい曖昧だったり間接的だったり正確性に欠けるものだったりとなっている。

スラン時代のカードセット

スラン時代そのものを舞台としたカードセットは存在しない。スラン人が個別にカード化されたこともまたない(スラン人ヨーグモスがカード化されば話題性は大きいだろうが…)。

スラン時代の遥か後の時代、スランやファイレクシアの遺物やかつての都市や植民地を背景としたカードセットには、アンティキティーウルザ・ブロック(ウルザズ・サーガ、ウルザズ・レガシー、ウルザズ・デスティニー)ポータル・セカンドエイジがある。

スラン時代の年表

現状ではAR-5000年頃前後の短い期間しか判然としないため、この記事では最低限にとどめる。「スラン=ファイレクシア戦争」の時系列については別途、スラン帝国を扱うときに。
(AR-17000年頃には都市ロサノンとフェノンが存在していた)

AR-5000年頃
スラン=ファイレクシア戦争。スラン帝国の崩落。

スラン時代のまとめ

1. スラン時代は神話時代の後からAR-5000年頃までの時代。
2. 隆盛を極めたスラン帝国は内乱のスラン=ファイレクシア戦争で崩落する。この時代は末期を除いて詳細な情報が少ない。
3. スランの年表はAR-5000年の帝国崩落を除いて判然としない。

  1. 「Phthisis」の発音および表記は諸説出てくる。語源的には「タイシス」(phは発音しない)や「フタイシス」(phは発音する)と発音する。または辞書よると「ファイシス」に近い発音表記を記載するものもある。カード名では「結核」と訳されている。ウィザーズ社公式記事Speak the Word, the Word is All of Usでの発音は「THEYE-sis」なので本サイトでは「タイシス病」で統一する。
  2. ハルシオンを除く七都市はアメリカ主要都市が元ネタと考えられている。ニョーロン(ニューヨーク)シアトン(シアトル)、フェノン(フェニックス)、オーリソン(ニューオーリンズ)、シグノン(シカゴ)、ロサノン(ロサンジェルス)、ウィングトン(ワシントン)
ドミナリア年表
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