エルドレイン次元のライオン・獅子（Lion）について解説する。
エルドレインのライオンの解説
おとぎ話の登場キャラクターは人間や妖精だけではなく、悪賢い狐や大きな悪い狼、すばしっこいねずみなどの動物も色々と登場してくる。ライオンもそういった動物の1つだ。
グリム童話「十二人の狩人」には、王様に助言する物知りなライオンとして登場する。イソップ寓話では、ライオンは力を誇る王者や横柄な暴君のような役回りでよく出てくる。
エルドレインの王権ではライオンはどういう扱いなのだろうか？
エルドレインのライオン関連カード
カードセット「エルドレインの王権」にはクリーチャー・タイプが「猫」で、イラストがライオン風のクリーチャーが2種だけ収録されている。ただし、いわゆるごく普通のライオンはカードとしては見当たらず、1種類のカードのイラストにだけ騎乗生物として確認できる。
ちなみに、アーデンベイルの騎士エイリン卿（Syr Alin）の二つ名は「獅子の爪（the Lion’s Claw）」である。
寓話の守り手（Keeper of Fables）
“Only the lion knows more stories than I do.”
–Chulane, Teller of Tales
「獅子だけが、私よりも多くの物語を知っている。」
–伝承の語り部、チュレイン
引用：寓話の守り手（Keeper of Fables）のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版
データベースGathererより引用
寓話の守り手（Keeper of Fables）は植物のような外見的特徴を備えたライオン。
伝承の語り部、チュレイン（Chulane, Teller of Tales）によると、ライオンは彼よりも多くの物語を知っているという。メカニズム上はカードを引くことで、人間よりも博識であることを表現しているのだろう。
グリム童話「十二人の狩人」に出てくるような「物知りなライオン」のMTG版と考えられる。
頂の預言者（Prophet of the Peak）
It frequently predicts imminent death by devouring.
差し迫った捕食を何度も予見してきた。
引用：頂の預言者（Prophet of the Peak）のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版
データベースGathererより引用
頂の預言者（Prophet of the Peak）は鹿にも似た角を持つライオン風のアーティファクト・クリーチャー。
このライオン風のクリーチャーも「物知りなライオン」タイプである。
フレイバー・テキストの公式和訳版では、「差し迫った捕食」を予見するとしている。しかし、原文で予見しているのは「捕食」という行為自体でなく「死」である。貪り食われることによって生じる結果としての「差し迫った死（imminent death）」を予見するのだ。
騎士の突撃（Knights’ Charge）
“By hoof, wing, or paw. For the realm!”
–Syr Gwyn, Hero of Ashvale
「蹄と翼と肉球にかけて！王国のために！」
–アッシュベイルの英雄、グウィン卿
引用：騎士の突撃（Knights’ Charge）のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版
データベースGathererより引用
騎士の突撃（Knights’ Charge）はエルドレインの王権の「ブロールデッキ（Brawl Decks）」にのみ収録されるカードである。ブロール・デッキは日本語版では発売されないためか、カードデータベースGathererには和訳版データがない。その一方、オンラインゲーム「Magic: The Gathering Arena（マジック：ザ・ギャザリング アリーナ）」には和訳されて実装済みである。
このカードには、エルドレイン次元の王国の騎士たちが突撃する様が描かれている。騎士が跨る騎乗生物は馬だけではない。一角獣ユニコーンや、空を飛ぶグリフィンや巨大なカラス、そして、猛獣のライオンである。フレイバー・テキストではそういった種々の騎乗生物を「蹄と翼と肉球」と表現している。
エルドレインの王権で、普通のライオンが出てくるカードは恐らくこれ1種だけであろう（人が騎乗してる時点で十分普通のライオンではないが…）。
エルドレインのライオンの関連記事
カードセット「エルドレインの王権」関連のリスト
