カードセット「エルドレインの王権」のプレインズウォーカー・デッキ収録のカード。
デッキの主役となるプレインズウォーカーは、ローアン・ケンリス(Rowan Kenrith)とオーコ(Oko)の2人である。
ローアンのデッキ
不敵な火花魔道士、ローアン(Rowan, Fearless Sparkmage)
不敵な火花魔道士、ローアン(Rowan, Fearless Sparkmage)はプレインズウォーカー・デッキ用に調整されたローアン・ケンリスである。
ローアンはカードセット「エルドレインの王権」の顔であり、小説The Wildered Questの主人公である。
カード名の2つ名「不敵な火花魔道士(Fearless Sparkmage)」は、小説の描写にぴたりと合致している。ローアンは恐れを知らない若き騎士であると共に、火花の赤魔法の使い手なのだ。
駐屯地のグリフィン(Garrison Griffin)
The keen-eyed guardians of Ardenvale are ever on alert.
アーデンベイルの鋭い目の見張りは、常に警戒を怠らない。
引用:駐屯地のグリフィン(Garrison Griffin)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版
駐屯地のグリフィン(Garrison Griffin)はアーデンベイルの見張り役を務めるグリフィン。
アーデンベイルはローアン・ケンリスの故郷であり、父ケンリス王のお膝元の都市である。
小説The Wildered Questでは、グリフィンの「ヘイル(Hale)」に騎乗するアーデンベイルの騎士「カドー(Cado)」がローアンの旅の同行者として活躍している。
ローアンの寄騎(Rowan’s Battleguard)
“This sword is Sunrise. The other is Dawn. They mark the beginning of my days but the end of yours.”
「この剣は日の出。もう一方は夜明け。どちらも私の日の始まりを示しているわ。あなたの日の終わりだけどね。」
引用:ローアンの寄騎(Rowan’s Battleguard)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版
ローアンの寄騎(Rowan’s Battleguard)はローアン配下の騎士。イラストとフレイバー・テキストから双剣使いであることが分かる。
「Battleguard」はこのカードのカード名で初めて用いられた言葉である。初出語のためか、和訳では「寄騎(よりき)」というこちらも先例のない言葉で訳している。ちなみに「寄騎」とは「室町時代、諸大名・部将に隷属する武士(被官)。戦国時代には侍大将・足軽大将に付属する騎士。(大辞林第三版より)」とのことである。原文の「Battleguard」に、「寄騎」という言葉の持つ含みがあるか調べてみたが、特に合致するような歴史的な意味は見つけられなかった。単に「battle(戦闘)」+「guard(護衛・番人)」の合成語に思える。
ちなみにドイツ語版では「Battleguard」を直訳していない。双剣使いの辺のニュアンスを活かしてか「Schwertmaid(剣の女=女剣士)」としている(これまでの翻訳でも、この手の言葉の置き換えはどの言語版でも散見される)。
ローアンの親衛隊(Rowan’s Stalwarts)
ローアンの親衛隊(Rowan’s Stalwarts)はローアン配下の騎士たち。アーデンベイルの円環の炎の旗と、エンバレスの菱形の三本槍の旗を掲げている。中央の騎士の銅鎧にもエンバレスの紋章がある。推測するに、この騎士たちはアーデンベイルとエンバレスの両方の騎士号を持っている、あるいは、アーデンベイルの王の息女であるローアンに敬意を払って両宮廷の旗を掲げるエンバレスの騎士たち、いずれかに該当するのではないだろうか。
カードのメカニズム的には、プレインズウォーカー・デッキではお馴染みの主役のプレインズウォーカーを入手する能力を持つカードである。
和訳製品版で「親衛隊」と訳されている「Stalwarts」は、「頑丈な人」「意志の固い人」「熱心な支持者」「忠義を尽くす者」などといった意味合いの言葉で、大きくて逞しい戦士や騎士を指して使われることがよくある。このカードのように「親衛隊」と訳された例はちょっと見当たらなかったが、ローアンの配下であることからの連想なのだろうか。
余談。これまでのカード名の翻訳では「Stalwart」は名詞としては常に「重鎮」と訳されてきており定訳化していた。「重鎮」は「ある分野や社会で重きをなす有力者・中心的人物」くらいの意味合い。むしろ、なぜ今まで「Stalwart」が意味的な繋がりがまったく見えない「重鎮」と訳され続けてきたのかが気になる。
風に削られた岩山(Wind-Scarred Crag)
風に削られた岩山(Wind-Scarred Crag)はカードセット「タルキール覇王譚」からの再録カード。イラストは新規のものに差し変わっており、今回はタルキール次元ではなくエルドレイン次元の情景を描いたものとなっている。
オーコのデッキ
トリックスター、オーコ(Oko, the Trickster)
トリックスター、オーコ(Oko, the Trickster)はプレインズウォーカー・デッキ用に調整されたオーコである。
オーコはカードセット「エルドレインの王権」小説で主人公ローアンらの敵役となったキャラクターである。だから、プレインズウォーカー・デッキに抜擢されたのは十分に納得できる。
オーコの取り巻き(Oko’s Accomplices)
They function as everything from assassins to jesters in the name of their fae king.
フェイの王の名のもとに、暗殺者から道化師まで何でもやる。
引用:オーコの取り巻き(Oko’s Accomplices)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版
オーコの取り巻き(Oko’s Accomplices)はオーコに付き従う悪い妖精たちの仲間の1種。
棘茨砦の嫌われ者(Bramblefort Fink)
No matter the cruelty of Oko’s jokes, he’s always guaranteed the sycophant’s laughter.
オーコの冗談がどんなに残酷であっても、オーコに媚びる者は必ず笑う。
引用:棘茨砦の嫌われ者(Bramblefort Fink)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版
棘茨砦の嫌われ者(Bramblefort Fink)はオーコに付き従う悪い妖精たちの仲間の1種。
オーコの歓待(Oko’s Hospitality)
“My advisors recommend I let them eat you.”
–Oko
「私の補佐たちが、君を食べさせろと言っているんだ。」
–オーコ
引用:オーコの歓待(Oko’s Hospitality)のフレイバー・テキスト
オーコの歓待(Oko’s Hospitality)はカード名では「歓待(Hospitality)」と名付けられているものの、イラストやフレイバー・テキストを見ると、オーコがもてなす相手は客人の方ではなく自分の補佐たちである。おとぎ話ではしばしば悪役になるような狼や狐、蛇、ヒキガエル、フェアリーが巨大な体で剣士を取り囲んでいる。
カードメカニズム的には、プレインズウォーカー・デッキではお馴染みの主役のプレインズウォーカーを入手する能力を持つカードとなっている。
茨森の滝(Thornwood Falls)
茨森の滝(Thornwood Falls)はカードセット「タルキール覇王譚」からの再録カード。イラストは新規のものに差し変わっており、今回はタルキール次元ではなくエルドレイン次元の情景を描いたものとなっている。
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