梅澤俊郎の生涯(Life of Toshiro Umezawa)は2022年1月13日付(日本時間)の公式記事だ。
今回はこの神河史譚の第2回目、最初の神河ブロックの「梅澤俊郎の生涯」の解説記事を紹介する。本記事では梅澤俊郎その人だけではなく、梅澤家の血統に連なるカード化されたキャラクターも全て取り上げている。
梅澤俊郎の生涯の解説
梅澤俊郎(うめざわ としろう)は神河次元の人間男性。最初の神河ブロックの小説三部作の主人公である。無頼の徒1であり、今田魅知子(Michiko Konda)の味方となり神の乱の解決に大きな役割を果たしたが、戦後に夜陰明神(Myojin of Night’s Reach)によって神河からドミナリア次元へと追放された。
梅澤俊郎はカードセット「神河:輝ける世界」現在(AR4561年と推定2)から遡ること、1200年も昔の歴史上の人物だ。俊郎の一族「梅澤家」の血統は現代の神河次元はもちろん、神河から離れたドミナリア次元にも脈々と生き残っている。
神河史譚:梅澤俊郎の生涯(原文、公式和訳版)は、この梅澤俊郎の足跡を手堅く簡潔にまとめた良記事である。小説三部作に渡る俊郎の数々の武勇伝(書き出していくと本当にやりたい放題無茶苦茶暴れている)を、短い記事で非常によくまとまめているので一読をお薦めする。
梅澤俊郎のストーリー作品
記事だけで物足りない場合は小説がある。
梅澤俊郎の物語は神河ブロックの小説三部作として発刊されている。2004-2005年当時は、紙の書籍だけだったが、現在では安価な電子書籍でも入手可能である。
電子書籍は英語版であり、邦訳されていないのは残念ではあるが、15年以上前の作品が手軽に楽しめる機会は素直にありがたい。
小説Outlaw, Champions of Kamigawa
小説Outlaw, Champions of Kamigawaは三部作の一冊目で、カードセット「神河物語」に相当する。
この一作目だけは当時邦訳されており、「無頼の徒―小説神河物語 」との邦題で販売されていた。固有名詞の漢字が少々異なるところがあるなど些細な問題点3はあるが、翻訳は安定していて読みやすく質が高いものだ。しかし、物語が始まった一作目で展開は終了し、二作目以降は出版まで至らなかった。
小説Heretic, Betrayers of Kamigawa
小説Heretic, Betrayers of Kamigawaは三部作の二冊目で、カードセット「神河謀反」に相当する。
小説Guardian, Saviors of Kamigawa
小説Guardian, Saviors of Kamigawaは三部作の最終作で、カードセット「神河救済」に相当する。
梅澤家のキャラクター
この節では梅澤俊郎と同じ梅澤家の血統に連なるカード化されている面々を紹介する。皆、俊郎よりも何世紀も未来の人物たちであり、現在時間軸で活躍中のキャラクターもいる。
梅澤テツオ
梅澤テツオ4(Tetsuo Umezawa)はカードセット「レジェンド」の伝説のキャラクターである。
このカードからMTG史上の梅澤の血統が誕生した記念すべきカードだ。しかし、カードの登場順とは逆で、テツオは俊郎の400年後の子孫にあたる人物だ。
AR38世紀頃に活躍した、ドミナリア次元のマダラ帝国出身の人間男性であり、マダラ皇帝に仕える頂点三役のうちの「帝国勇者(Imperial Champion)」の地位についていた。
しかし、後に帝国の反乱軍に加担して、皇帝ニコル・ボーラス(Nicol Bolas)を倒す偉業を成し遂げている。ニコル・ボーラスはおよそ7世紀後に復活するまでマダラの地に囚われた亡霊のような状態であり、梅澤の子孫への憎悪を募らせていた。
テツオが主役の物語も小説となっている。それがレジェンドサイクル2三部作(小説Assassin’s Blade、小説Emperor’s Fist、小説Champion’s Trial)だ。作者は神河ブロック小説三部作と同じスコット・マクゴウ(Scott McGough)で、かなり面白い作品である。おススメ作品なのだが英語版のみで、電子書籍化もされていないようだ。
梅澤哲子
“My ancestor Toshiro used to say, ‘Life is a series of choices between bad and worse.’ I’m a master of making great bad choices.”
「ご先祖様の梅澤俊郎は『人生はひどい事と更にひどい事の選択の繰り返し』と言っていたそうね。私は最高の『ひどい事』を選択する名人なのよ。」
引用:逃亡者、梅澤哲子(Tetsuko Umezawa, Fugitive)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版
梅澤哲子(うめざわ てつこ)はカードセット「ドミナリア」収録の伝説のクリーチャーである。
哲子も梅澤俊郎の遠い子孫でAR4560年頃に活躍するドミナリアの人間女性だ。
ニコル・ボーラスに憎悪される梅澤の血統に生まれたため、秘密裏に育てられた。名前「哲子」はボーラスを裏切った先祖の名からつけたものだ(つまりテツオのテツは「哲」の可能性が高い)。哲子は数々の魔法の通路を繋ぐ魔術を伝授されていて、そういった通路を行き来してボーラスの注意を避けて計略を練っていた。
梅澤悟
梅澤悟(うめざわ さとる)はカードセット「神河:輝ける世界」収録の伝説のクリーチャーである。
神河次元で梅澤家の名を受け継ぐ者だ。都和市(とわし)において犯罪組織「氷山勢団(Hyozan Reckoners)」を率いる裏社会の大物のようだ。この「氷山勢団」は1200年前の梅澤俊郎の組織と同名のものだ(ただし、原文の「Hyozan Reckoners」は同じものの、当時の翻訳は「氷山の仇討ち人」であった)。
現時点ではまだカードセット「神河:輝ける世界」はプレビュー時期であり、現代神河に生きる梅澤家がどのようなものか、その全貌は明らかになっていない。
さいごに
以上で梅澤俊郎と梅澤家の面々の解説はおしまいだ。
梅澤家を一通り語るだけで十分な量になってしまった。当初は、魅知子姫と夜陰明神、そして俊郎の「氷山の仇討ち人」のメンバーも盛り込もうとしたのだが、梅澤家だけに絞った方がスッキリと分かりやすかったのでこんな感じにしてみた。
改めて梅澤俊郎という人物の足跡をみると、主役だからって暴れまくってるなと半分呆れもした。現代の梅澤(悟よりむしろ哲子)がどんな暴れっぷりを見せてくれるのか楽しみでならない。
では今回はここまで。
梅澤俊郎の生涯の関連記事
神河の関連記事リスト