灯争大戦:侵略の代償

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侵略の代償(Toll of the Invasion)はカードセット「灯争大戦」収録のソーサリー・カード。

侵略の代償の解説

侵略の代償(Toll of the Invasion)

カードギャラリーより引用

このカードのイラストを見ると壁の角に膝を抱えてふさぎ込んでいるラヴニカ人がいる。頭から永遠衆・戦慄衆1の姿が煙のように立ち上っており、壁の模様にも永遠衆・戦慄衆のレリーフが刻まれている。この不気味で不可解なイラストはどういう意味だろうか?

次にカード・メカニズムでは、手札破壊と「動員」能力を有している。手札破壊は精神への損害を表現し、それに戦慄衆の軍団である動員が組み合わさっている。

そして最後に、カード名の「the Invasion」だが灯争大戦における「侵略」といえば、ニコル・ボーラス(Nicol Bolas)によるラヴニカ侵攻をおいて他にはない。「Toll of the Invasion」すなわち「侵略による犠牲者」と解釈するとスッキリと意味が通る。

このカードはラヴニカ人を責め苛む侵略の経験なのだ。永遠衆・戦慄衆への恐怖で頭がいっぱいで壁の模様まで敵の姿に見えてしまっているのだろう。しかも戦争はまだ終わってはいない。

和訳製品版カード名「侵略の代償」はよろしくない。「Toll of …」は辞書的には「…の犠牲、代償、代価、死者数」であり、「代償」の意味も含んではいる。だが、代償とは「他者に代わって償うこと」「他者に与えた損害に対して、金品や労力で償うこと」であるから、「侵略側が償いを払う」となってしまい、これでは灯争大戦のストーリーの文脈と喧嘩している。訳語選択のミスだ。

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