カードセット「灯争大戦」のストーリーでは、ラヴニカ次元を侵略するボーラスの軍団が登場する。カードや公式サイトでは「永遠衆」とか「戦慄衆」とか表記されている。「永遠衆」はアモンケット次元のストーリーの時にすでに登場していたが、「戦慄衆」は今回で初めて出てきたものだ。
どちらも語尾が「…衆」で終わる「永遠衆」と「戦慄衆」の違いについて調べた。
永遠衆と戦慄衆の違い
「永遠衆」は英語原文では「Eternal」と書き、「戦慄衆」は「Dreadhorde」と書く。日本語はどちらも「…衆」であるが、原語の方では全く被るところはない。
戦慄衆=Dreadhorde
意味するところがどう違うのだろうか小説「War of the Spark: Ravnica」を読むことでやっと解明できた。以下で永遠衆と戦慄衆の意味を分けて解説する。
永遠衆とは
英語名:Eternal
単語の意味:「Eternal(永遠なもの)」
ニコル・ボーラス(Nicol Bolas)がアモンケット次元で用意したアンデッドの兵士。厳しい試練を乗り越えたアモンケットの英雄が儀式的な経過を経てアンデッドとなった姿である。
英雄は命を奪われた後、全身をラゾテプ鉱で何層にもコーティングされ密封されてから、アンデッドとして復活する。もはや自由意思はないミイラの下僕である。
日本語の「衆」には「沢山の人」という意味が含まれているが、原語「Eternal」にはその意味合いはない。英名は単数形「Eternal」の場合は1人、複数形「Eternals」の場合で2人以上を指す。
戦慄衆とは
英語名:Dreadhorde
単語の意味:「dread(恐ろしい)」+「horde(大群)」=「恐ろしい軍団」
小説「War of the Spark: Ravnica」によると、「戦慄衆はボーラスの侵略軍(This Dreadhorde was Bolas’ invasion force.)」のことである。さらに小説の描写では、「戦慄衆を構成するラゾテプに覆われたミイラ化したアモンケットの英雄が永遠衆」なのである。
「Dreadhorde」の「horde」にはもともと集団の意味が含まれている。こちらは「Eternal」の場合とは違って、日本語の「衆(沢山の人)」と名付けて間違いではない。
永遠衆と戦慄衆のまとめ
「永遠衆(Eternal)の軍団が戦慄衆(Dreadhorde)」ということが分かった。
言い換えると、「永遠なる者(Eternal)」によって構成されたボーラスの侵略軍が「戦慄軍団(Dreadhorde)」である。
日本語訳では「衆」が被って紛らわしい。永遠衆は「個」、戦慄衆は「多」であり、意味するものがそもそも違っていたのだった。もしかして改名したのかと予想していたが、和訳に惑わされていただけと判明した。
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