アルケミー:ニューカペナの街角の白カード

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MTGアリーナ限定のカードセット「アルケミー:ニューカペナの街角」が実装された。カードセット「ニューカペナの街角」と世界設定を同じくしたセットであり、新規カードはニューカペナ次元のものとなっている。

デジタル限定セットのためか、ウィザーズ社公式のカードギャラリー(リンク)には英語版テキストの画像しかなく、和訳版のカード名やフレイバー・テキストの有無すらも確認できない。MTGアリーナを調べない限り知ることができないのだ。

だから、本サイトでは「アルケミー:ニューカペナの街角」の各種カードの和訳カード名とフレイバー・テキストを記事としてまとめて記録に残すことにした。また、各カードには背景世界的な分析やコメントも加えている。

今回は「アルケミー:ニューカペナの街角」の白単色カードを取り上げる。

※ MTGアリーナ限定のアルケミーのカードは、紙として印刷された通常のカードとは違い、後々バランス調整の名目でデータが修整される可能性がある。したがって、この記事の記述は執筆時点の情報に基づいている点に注意されたい。

アルケミー:ニューカペナの街角の白カード

カードセット「アルケミー:ニューカペナの街角」には、白単色のカードはアンコモンに2種類、レアに1種類が収録されている。

とても残念なことに、フレイバー・テキスト付きのカードはこの中には1枚も無いのである。それでもカードから読み取れる内容はそれなりにあるのが幸いだった。



アンコモン

アンコモンは以下の2種である。

天界の櫃

天界の櫃(Celestial Vault)

天界の櫃(Celestial Vault)
公式カードギャラリーより引用

天界の櫃(Celestial Vault)は2つの起動型能力を持つ白のアーティファクトだ。

1つ目の能力は、起動するたびに様々な種類の白の天使カードの中から1枚を「呪文書からドラフト」して溜めておけるような機能である。

2つ目の能力は、この天界の櫃を生け贄にして、溜めておいた天使カードを手札に加える機能だ。

壮麗なる変化(Majestic Metamorphosis)

天使の帰還を描いたカードの1つ
壮麗なる変化(Majestic Metamorphosis)
データベースGathererより引用

カードセット「ニューカペナの街角」の背景設定では、天使たちは何世紀もの昔にアークデーモンらの罠にはまって停止状態となり彫像に封じられてしまっていた。ストーリーの最後でジアーダ(Giada)が力に目覚めた後に、天使は徐々に蘇り彫像から再び姿を現わし始めている。

したがって、この天界の櫃はニューカペナにある天使の彫像群を示していて、更にそれが崩れて中から天使が帰還するという一連の流れまでを表現しているのだ。

天空の救済者

天空の救済者(Skyline Savior)

天空の救済者(Skyline Savior)
公式カードギャラリーより引用

天空の救済者(Skyline Savior)はニューカペナ次元の天使だ。

このカードが戦場に登場した際に、自分のコントロールするパーマネントを1つ手札に戻さなければならない。それが天使でないクリーチャー・カードだった場合は永久に+1/+1修正と飛行とクリーチャー・タイプ天使を得ることになる。

カード名やイラストを考慮するに、このカードはニューカペナの住人を救済して天使に変えてしまうのだ。イラストで天使が救いの手を差し伸べているのは吸血鬼の男性である。

希望の源、ジアーダ(Giada, Font of Hope)

希望の源、ジアーダ(Giada, Font of Hope)
データベースGathererより引用

もしこのカードのクリーチャー・タイプを「天使」にするゲーム的な機能がストーリーや設定上でも有効だったとするなら、ストーリーの重要人物であるジアーダ(Giada)は元々は天使であったのではなく、見かけ通りの人間の少女であった可能性が高まるのではないだろうか?

「ニューカペナの街角」のストーリーや設定は所々で曖昧な上に、そもそもの公開情報が足りていない。ジアーダの正体も同様で、元々天使でその自覚を失っていたのか、人間の孤児が何らかの作用を受けて天使の力に目覚めたのか、全くはっきりしないのだ。

ゆえに諸説ある現状なのだが、ジアーダ人間説を補強する文脈がゲーム的な機能から読み取れることとなっている。意図したデザインなのか、偶然なのか?しかし、「ニューカペナの街角」のクリエイティブのざっくりした感じからすると、きっと偶然なのだろうな……と夢のない想像ができてしまうのだが。

メモ:解放の天使

解放の天使(Emancipation Angel)

解放の天使(Emancipation Angel)
データベースGathererより引用

カードの開発史から見れば、この天空の救済者は10年前のカードセット「アヴァシンの帰還」に収録された解放の天使(Emancipation Angel)の直系メカニズムのカードであり、かつ完全な上位互換カードでもある。タフネスが1点高く、手札に戻したカードに特典まで付いているのだ。



レア

レアは以下の1種のみだ。

復讐の伝令

復讐の伝令(Herald of Vengeance)

復讐の伝令(Herald of Vengeance)
公式カードギャラリーより引用

復讐の伝令(Herald of Vengeance)はニューカペナ次元の天使である。

カードのメカニズムでは、この天使が戦場に出た直前のターンに、あなたにダメージを与えたパーマネントと同じ名前を持っている、あなたがコントロールしていないパーマネントをすべて破壊してしまう機能が持たされている。

イラストを見れば、翼から多数の断片(これを「羽」と言っていいものか?)を弾丸のように撃ち出しているため、この攻撃によって敵に対する大量破壊を成し遂げるのであろう。

復讐の伝令というカード名も、メカニズムを考えれば納得の命名である。圧倒的な暴力を振るう対象は限られているのだから。

さいごに

これでカードセット「アルケミー:ニューカペナの街角」における白単色のカードを紹介し終えた。次回は色の順番通りに青カードである。

では今回はここまで。

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