コウモリ男爵、ティモサー(Timothar, Baron of Bats)はカードセット「イニストラード:真紅の契り」統率者デッキ収録の伝説のクリーチャー・カードである。
「イニストラード:真紅の契り」は壮大な結婚式がメインとなるカードセットであるが、結ばれる2人の喜びがあれば、その対岸には別れた恋人への未練を胸に苦しみ続ける者がいる。
今回は、他の男と結婚する元恋人への想いに苦しみ続ける男、吸血鬼ティモサーを取り上げる。
コウモリ男爵、ティモサーの解説
コウモリ男爵、ティモサー(Timothar, Baron of Bats)ことティモサー・マルコフ(Timothar Markov)はイニストラード次元の吸血鬼の男性だ。残忍で強力な吸血鬼であり、戦場を彩る最高の1人として常に名を挙げられるほどだ。
ティモサーはマルコフ血統の吸血鬼の中でも始祖の家名を名乗る男爵であり、クリーチャー・タイプも貴族である。このことから、ティモサーは始祖エドガー・マルコフ(Edgar Markov)直系の高い家柄と推察される。
イラストを見ると、身にまとう鎧兜や剣にはコウモリのデザインが散りばめられ、周囲にはコウモリが群れ成して飛んでいる。
それに加えて、カードのメカニズムの面では、ティモサーは仲間の吸血鬼が死亡する時に一旦コウモリに姿を変えて救い、後で元の姿に戻すことができる。ざっくり言って、このような機能を持たされている。
まさにティモサーは「コウモリ男爵」の二つ名に足る人物なのだ。
コウモリ男爵、ティモサーの愛
かつてティモサー・マルコフには真剣に愛を捧げた女性がいた。
交際はたった二、三百年程度ではあったが、未だに彼の心には想いの残り火がくすぶっているのだ。
愛しき女性の名は、オリヴィア・ヴォルダーレン(Olivia Voldaren)……。マルコフ家と並ぶ四大血統ヴォルダーレン家の始祖たる変わり者の貴婦人である。
イニストラードが永遠の夜に包まれた時代、ティモサーは元交際相手が結婚することになったと知った。
オリヴィアの相手はなんとエドガー・マルコフ(Edgar Markov)、ティモサー自身の血統の始祖たる人物であった。
耳に入れるのも苦しい通告であった。ヴォルダーレン家の居城では式の準備が着々と進んでいるが、その一方で、オリヴィアに未練の残るティモサーにはつらい思いが続く日々となった。
結婚式の招待状は届いているが決して参列することはないだろう。しかし……
「式への参列は実際ありえないけど、彼女から招待状が届いて嬉しかったんだ。」
ティモサー・マルコフは親しき友たちにこう語っていた。
コウモリ男爵、ティモサーの設定解説記事
コウモリ男爵、ティモサー(Timothar, Baron of Bats)の設定と背景の解説は公式記事The Legends of Innistrad: Crimson Vowに記載されている。
未訳記事なので、2人の該当部分を本サイト独自に翻訳してみた。
Timothar Markov is a cruel and powerful vampire, one of the finest to ever grace the battlefield. Timothar Markov is also going through a tough time right now. It can be hard to hear that your ex is getting married, especially when you’re not totally over her. Sure, Timothar only dated Olivia Voldaren for a couple hundred years, but it was real to him. He was last heard telling his closest confidants that while he would never actually go to her wedding, it would have been nice to get an invite.
ティモサー・マルコフは残忍で強力な吸血鬼で、戦場では常に最高の花形の1人に数えられる人物だ。ティモサー・マルコフもまた今現在つらい時を過ごしている。元交際相手が結婚式を挙げるとの報は、まだ未練が残っていれば尚更、受け入れがたいものだ。もちろん、ティモサーはオリヴィア・ヴォルダーレンとはたった二、三百年程度のつき合いだったのだが、彼は真剣だったのだ。ついこの前、彼は親友たちにこう語ったのだ。式への参列は実際ありえないけど、彼女から招待状が届いて嬉しかったんだ、と。
引用:公式記事The Legends of Innistrad: Crimson Vow
上が英語原文。下が私家訳