カード紹介:グウェンドリン・ディー・コアシー

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グウェンドリン・ディー・コアシー(Gwendlyn Di Corci)カードセット「レジェンド」収録の伝説のクリーチャー・カードである。

2020年03月09日追記:小説Final Sacrificeから取りこぼしていた記述を追加した。
2020年10月31日追記:ラミレス・ディピエトロの幽霊が語った出来事を追加した。

グウェンドリン・ディー・コアシーの解説

Urborg became the final resting place of many swordsmen of renown, their steel outmatched by the wiles of Gwendlyn.
アーボーグは大勢の名高い剣士にとって終の棲家となった。剣士の鋼ではグウェンドリンの手練手管に敵わなかったのだ。
引用:グウェンドリン・ディー・コアシー(Gwendlyn Di Corci)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が私家訳

グウェンドリン・ディー・コアシー(Gwendlyn Di Corci)

データベースGathererより引用

グウェンドリン・ディー・コアシー(Gwendlyn Di Corci)はドミナリア次元アーボーグの人間女性。

イラストとフレイバー・テキストから考えるに、名高い剣士すらも誘惑して落としてしまう人物らしい。メカニズム的には「無作為に手札1枚を捨てさせる」手札破壊の能力を持っているが、手札破壊は伝統的に精神への攻撃を表現している。誘惑で心を攻め落とすフレイバーと合致している。

小説Final Sacrificeでは「偉大なる艶婦1」と称され、グウェンドリンが最初に使ったとされる誘惑の呪文が登場した。

グウェンドリン・ディー・コアシーがいつの時代の人物かは不明である。小説の時代設定がAR4077年であることから、少なくともドミナリア近代以前の人物であることが判明する。



宿命のフレイバー・テキスト

カードセット「レジェンド」に同時収録されたカードに「宿命(Kismet)」があるが、基本セット第5版に再録されるにあたって、新規のフレイバー・テキストがつけられた。それがグウェンドリン・ディー・コアシーの発言であった。

“Make people wait for what they want, and you have power over them. This is as true for merchants and militia as it is for cooks and couples.”
–Gwendlyn Di Corci
他人が欲しがるものは待たせること。それで、あなたが有利になるわ。商人も民兵も、料理人も恋人たちも、誰でもそうなのよ。
–グウェンドリン・ディー・コアシー
引用:宿命(Kismet)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版

カード名

基本セット第5版の宿命(Kismet)
データベースGathererより引用

駆け引きについて語る様はグウェンドリンらしいものだ。ちなみにこのフレイバー・テキストで初めて公式に「グウェンドリン・ディー・コアシー」と和名がつけられた。

ラミレス・ディピエトロの幽霊は語る

カード名

ラミレス・ディピエトロの幽霊(Ghost of Ramirez DePietro)
データベースGathererより引用

カードセット「統率者レジェンズ」のキャラクター解説記事The Legendary Characters of Commander Legends, Part 1でグウェンドリン・ディー・コアシーが言及された。グウェンドリンの初登場以来26年ぶりの記述だ。

ジャムーラの海に出没するラミレス・ディピエトロの幽霊が語るところによると、ラミレスはアーボーグでグウェンドリン・ディー・コアシーに敗北したことがあるという。何世紀も生きて何度か殺されたと言われるラミレスは人々に大ぼら吹きとして知られているが、記事中に解説された各エピソードのうち彼の登場作品で発生した出来事については嘘は書かれていない。あまりにも信じられない突飛な話であるから信用されていないだけで、あるいはラミレスは実際にグウェンドリン・ディー・コアシーに倒されたのかもしれない。

グウェンドリン・ディー・コアシーのストーリー

実はグウェンドリン・ディー・コアシー本人が登場する作品は存在しない(少なくとも私には見つけられなかった)。カードから読み取れる以上の情報が皆無と言っていい。

クレイトン・エマリィ!

クレイトン・エマリィの作品ではよくあることだが、登場人物が感嘆や罵りの場面や単に言葉の調子を揃えるために固有名詞を口にする。小説Final Sacrificeでは「グウェンドリンの股座よ!(Gwendlyn’s Groin!)」が確認できる。「Gwendlyn」と「Groin」が韻を踏んでいることと、「Groin」がグウェンドリンの誘惑のイメージにそぐうこと、そしてグウェンドリンの名前が後世にも伝わっているという事実以外に、これらの言葉に特に意味はないだろう。



グウェンドリン・ディー・コアシーのトリビア

カードのイラストを担当したJulie Barohはグウェンドリンのモデルが誰かを自身のフェイスブック2で明かした。シアトルのパンクバンド「Sick & Wrong」の「Mr. Wendy」その人である。Mr. Wendyは高校時代からの友人であり、フルネームが「Gwendolyn」であったことがモデルとした理由だったという。ネットで画像を検索するとイラストのグウェンドリンと同じ鮮やかな赤髪と髪型で、性的に刺激的なコスチュームでパフォーマンスをする当時のMr. Wendyの写真がいくつか見つかるだろう。

また、イラストの右隅にいる猫の方のモデルは「Georgie Tirebiter」という南カリフォルニア大学のマスコット犬が発想の元ネタだそうだ。

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  1. 原文は「the great seductress」
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