カード紹介:アダン・オーケンシールド

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アダン・オーケンシールド(Adun Oakenshield)カードセット「レジェンド」収録の伝説のクリーチャー・カードである。

2020年03月11日追記:小説Shattered Chainsに記述があったことに気付いたので追記した。
2020年03月28日追記:小説Ashes of the Sunに記述があったことに気付いたので追記した。

アダン・オーケンシールドの解説

“… And at his passing, the bodies of the world’s great warriors shall rise from their graves and follow him to battle.”
–The Anvilonian Grimoire
「…そして彼が通り過ぎるや、世界の偉大なる戦士たちの遺体が墓穴より蘇り、彼を追って戦いに赴くであろう。」
–アンヴィロニアの呪文書
引用:アダン・オーケンシールド(Adun Oakenshield)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が私家訳版

Adun Oakenshield

データベースGathererより引用

アダン・オーケンシールド(Adun Oakenshield)はドミナリア次元の人間男性の騎士である。「オーケンシールド」とは「オーク材の盾」を意味する。公式に和訳されたことがないため「アダン・オーケンシールド」は本サイトでつけた暫定訳である。

このカードのメカニズムは墓地からのクリーチャー・カードの回収であり、これが死者復活のフレイバー・テキストとぴたりと合致している。

アダンはアンヴィロニアの呪文書(The Anvilonian Grimoire)に記されており、彼が通り過ぎると偉大なる戦士たちが蘇り、彼と共に戦うという。ただし、この記述は未来の予言的な文章である。アンヴィロニアの呪文書が記された時代には、まだアダンは出現していなかった可能性がある。



アダン・オーケンシールドのストーリー

アダン・オーケンシールドは固有の物語が語られていないキャラクターである。何らかの作品で脇役として登場したこともない。しかし、クレイトン・エマリィの3作品でアダンに関連する記述が確認できる。アダンがどの時代のどの地域の人物かも不明ではあるが、作品の記述によって少なくともドミナリアの人物であることだけは判明している。

追記:小説Ashes of the Sunの情報を書き加えた(2020/03/28)。

アンヴィロニアの呪文書

アンヴィロニアの呪文書(The Anvilonian Grimoire)は、レジェンドサイクル1三部作の小説Johanで言及されている。

ヨハン(Johan)

ヨハン(Johan)
データベースGathererより引用

アンヴィロニアの呪文書は星霜1のアーティファクトであり、ドミナリア中の魔術師にとって価値のある魔法書である。小説の敵役であるジャムーラ西南地方の魔術師ヨハン(Johan)がこの呪文書を所有していた。

この書には、既知のあらゆるエンチャントと神秘の秘文の知識が隠されている。ただし、一節一節が意味深長で難解であるため、たとえ拾い読みするだけでも正気が侵されるという。ヨハンはその苦痛に耐え研究したという。

つまり、アンヴィロニアの呪文書は膨大な知識を収めた古代の魔法書であり、設定上のスペックは非常に高いのだ。……だが、小説Johan作中での扱いはいわゆる「踏み台」に過ぎないのである。どういうことか説明しよう。

レジェンドサイクル1三部作において、序盤に「無壱弐の預言(むいちにのよげん:The Prophecy of None, One, and Two)」が宣託され、その預言の謎がシリーズを通したマクガフィンとなっている。主人公のジェディット・オジャネン(Jedit Ojanen)も味方のハゼゾン・タマル(Hazezon Tamar)も宿敵ヨハンも、この無壱弐の預言の謎解きに振り回されるのだ。

簡単に謎解きされてはお話が終わってしまう。それでは作り手側としてはたまったものではない。

だから、無壱弐の預言の宣託を受けたヨハンがまずこう切り返すのだ。私はアンヴィロニアの呪文書を研究したが、この呪文書にはその預言は載ってないぞ!と。古代の強力な魔法書にも答えが記載されていない預言だ、これはすごい謎に違いない、というわけだ。作り手の意図が透けて見えるようだ。

個人的な感想であるが、惜しむらくは、「無壱弐の預言」の謎解きで引っ張られるストーリーパートが全然わくわくしないということだ。

アダン・オーケンシールドの息子

小説Final Sacrificeでは「アダン・オーケンシールドの息子(Son of Adun Oakenshield)」を自称する人物が登場する。

作中で主人公の大ドルイド、グリーンスリーヴズ(Greensleeves)が数えきれない相手と戦ってきたと過去を軽く振り返る会話の際に、敵の1人としてたった一文だけ言及される程度の脇役であった。この自称「息子」は詐欺師と呼ばれ、作中では本名も明かされず、グリーンスリーヴズに敗北した後に首つり自殺をした、とだけ書かれている。

この自称「息子」との戦いは、小説の設定から考えてAR4077年かその数年前の出来事であり、ドミナリアのドメインズ地方で発生したと考えられる。

作中の記述通りに息子を詐称する偽者だったのだろう。

余談だが、近年のカードにも偉大な存在の「息子」を自称する人物が登場している。ヨーグモスの息子、ケリク(K’rrik, Son of Yawgmoth)だ。こちらはファイレクシアの祖ヨーグモスの息子を名乗るに値する優秀な人材であった。あのプレインズウォーカーのウルザ(Urza)を窮地に追い込んだほどだ。

アダンの香油

小説Ashes of the Sunでは、語り部の語る物語の中に「アダンの香油(Adun’s Balm)」という魔法の飲み薬が出てくる。飲むと破滅するが、もし無事だったならば全てを見通す知恵が授かるという曰く付きの薬。実在するものではなく、お話の中だけの創作物と思われる。

クレイトン・エマリィ!

クレイトン・エマリィの作品ではよくあることだが、登場人物が感嘆や罵りの場面や単に言葉の調子を揃えるために固有名詞を口にする。小説Shattered Chainsでは「アダンの盾よ(Adun’s shield)」が確認できる。名前が後世にも伝わっているという事実以外にこの言葉に特に意味はないだろう。しかし、先述した2作品の例よりも、こういうただの感嘆の叫びの方がまさにクレイトン・エマリィらしさを感じさせてくれる。

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