レジェンド:ジェディット・オジャネン

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ジェディット・オジャネン(Jedit Ojanen)カードセット「レジェンド」収録の伝説のクリーチャー・カードである。

2022年は「寅年」ということで、正月ネタとしてドミナリア最強の猫人戦士、虎人のジェディット・オジャネンを取り上げてみた。

追記(2022年1月3日):時のらせんブロック期の掌編Time Twists and Destinies Interchangeについて書き足した。

ジェディット・オジャネンの解説

Mightiest of the Cat Warriors, Jedit Ojanen forsook the forests of his tribe and took service with the Robaran Mercenaries, rising through their ranks to lead them in the battle for Efrava.
猫人最強の戦士1ジェディット・オジャネンは部族の森を捨て、ロバラン傭兵団に雇われた。エフラヴァの戦いでは傭兵団を先導して出世階段を駆け上ったのだ。
引用:ジェディット・オジャネン(Jedit Ojanen)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が私家訳

Jedit Ojanen

ジェディット・オジャネン(Jedit Ojanen)
データベースGathererより引用

ジェディット・オジャネン(Jedit Ojanen)はドミナリア次元ジャムーラ大陸エフラヴァ出身の虎人男性。AR34-35世紀頃に活躍した人物で、ドミナリアでは最強の猫人戦士として称えられ語り継がれている英雄である。

父はイェーガー・オジャネン(Jaegar Ojanen)、母はムサタ(Musata)2だ。

「オジャネン」とは元々は創造主テレント・アメス(Terrent Amese)が生み出した最初の猫人の名前であり、「従僕(servant)」と「番人(sentry)」の両方の意味がある。テレント・アメスと虎人種族を守るために自身を捧げたとされる種族の祖である。ジェディットはその名を受け継ぐ血統である。

ジェディットはロバラン傭兵団に属し、頭目のアディラ・ストロングハート(Adira Strongheart)を始めとした面々は頼もしい仲間である。その一方で最大の宿敵が北の暴君ヨハン(Johan)でり、父イェーガーの仇でもある。

では、ジェディット・オジャネンの物語を掻い摘んで話そう。ジェディットの父イェーガーは故郷エフラヴァから遥か西、スクールヴィア砂漠の先を目指して旅立ったまま行方知れずとなっていた。冒険心旺盛な若者ジェディットは父を追って故郷を離れ、敵そして仲間に出会い絆を結び、エフラヴァを襲う暴君ヨハンの攻撃を退けた。その戦争の後、ロバラン傭兵団の仲間と共にジェディットは冒険の旅に出かけ、ドミナリア中で偉業を成したのだった。後年、帰郷したジェディット・オジャネンは猫人種族の聖地、スカーウッドの奥深くにあるペンドレル峡谷の礼拝堂の地を再建し、猫人の偉大な国家を築き上げた。



ジェディット・オジャネンというキャラクターの経緯

1994年、ジェディット・オジャネンはカードセット「レジェンド」で伝説のクリーチャー・カードとして初登場した。

猫族の戦士(Cat Warriors)

猫族の戦士(Cat Warriors)
データベースGathererより引用

ジェディットはMTG史上初の多色カードであり伝説のクリーチャーの1つである。また、同時収録の猫族の戦士(Cat Warriors)と共に、MTG史上初の猫人カードでもあった。

コミック版ジェディット・オジャネンVol.1より引用

1996年、コミック版ジェディット・オジャネン全2巻の主役に抜擢された。カードセット「レジェンド」の他の伝説のキャラクターの何人かも絡んだストーリーが描かれた。現在のジェディットの物語の基本形はこのコミックでほとんどでき上っていた。

2001-2002年、レジェンドサイクル1小説三部作が発行された。これは先のコミック版ジェディット・オジャネンを下敷きに話を膨らませた作品なのだが少々構成が変則的である。1作目の小説Johanは父イェーガーの物語であり主役のジェディットはまだ登場しない。父イェーガーは後のジェディットの宿敵や仲間たちとの因縁を伏線として結んだ後に、ヨハンとの戦いで命を落としてしまう。そして、2作目の小説Jeditからいよいよジェディット本人が満を持しての登場を果たして活躍し、3作目の小説Hazezonの最後には宿敵ヨハンを討ち取るのだ。

この小説三部作は作品の完成度は必ずしも高くはなく、ストーリーファンからの評価は芳しくはない……いや正直に言ってむしろ悪い。だが、この三部作はコミックよりも遥かに多くのカードセット「レジェンド」収録カード群が所狭しと顔を出すサービス精神に溢れた作品ではあった。ここでしか言及されていない情報が詰まっているという意味ではかけがえのないシリーズではあった。

それから2006-2007年、ドミナリアを舞台にした時のらせんブロックでは、ジェディットに関連するカードが2種類登場した。ジェディットの生きた時代から1000年近くの未来でも、猫人たちの間に彼の名は語り伝えられているのだった。

ジェディットの味方:ロバラン傭兵団

パルミラの酒場にたむろするロバラン傭兵団
コミック版ジェディット・オジャネンVol.1より引用

ロバラン傭兵団(Robaran Mercenaries)はドミナリア次元ジャムーラ大陸南部のパルミラの街を本拠地として、その一帯で活動していた伝説の海賊団である。ジェディット・オジャネンはこの海賊団の一員となって、仲間たちと共に勇名を馳せていったのだ。

ロバラン傭兵団のメンバー(通称:ロバー)たちの中から主だったメンバーを軽く解説しよう。他にも名前付きロバーは沢山小説に出てくるのだが……重要なキャラクターはほぼいないと言っていい(個人的な見解だが、取って付けたような特徴や個性が1つ2つあるだけで、これといったエピソードや人間的魅力もないような者たちばかりだと感じるのだ)。

アディラ・ストロングハート

アディラ・ストロングハート(Adira Strongheart)
コミック版ジェディット・オジャネンVol.1より引用

アディラ・ストロングハート(Adira Strongheart)はドミナリア出身の海賊の人間女性で、ジェディットが加入した時のロバラン傭兵団の頭目である。

コミック版ジェディット・オジャネンで初登場し、引き続きレジェンドサイクル1小説三部作でも主要登場人物の1人となった。小説版ではコミック版から若干設定が変わっており、かつては初代頭目ハンディング・ギョルナーセン(Hunding Gjornersen)の副官を務めており、その後を継いで2代目頭目となったと再設定されている。

アディラは作中では有能な戦士であり、海賊の頭であり、ヒロインでもありと魅力的に描かれてはいるのだが、最終局面であっさりとヨハンに殺されてジェディットの復讐のドラマを盛り上げる役目を担って退場する雑な扱いが非常にもったいなく思う。

ハゼゾン・タマル

Hazezon Tamar

ハゼゾン・タマル(Hazezon Tamar)
データベースGathererより引用

ハゼゾン・タマル(Hazezon Tamar)はジャムーラ南部の都市ブライスの統治者であり、ロバラン傭兵団の元メンバーであった。人間男性。

かつてはアディラ・ストロングハートとはかなり年の離れた夫婦であったが、それはアディラがまだ頭目ではないごく若い頃のことだ。

突撃する元夫婦のアディラとハゼゾン
コミック版ジェディット・オジャネンVol.2より引用

ちなみにアディラとハゼゾンが元夫婦関係にあったという設定はコミックから既にあったものだ。

ハンディング・ギョルナーセン

Hunding Gjornersen

ハンディング・ギョルナーセン(Hunding Gjornersen)
データベースGathererより引用

ハンディング・ギョルナーセン(Hunding Gjornersen)はロバラン傭兵団の初代頭目である。レジェンドサイクル1小説三部作では引退済みであり、ジェディットとは一切面識はないままで終わる。

しかし、元々のコミック版ジェディット・オジャネンの方では、頭目ではなく現役のロバラン傭兵団メンバーであり、新入りのジェディットとコンビを組んだ名パートナーであったのだ。ハンディング・ギョルナーセンについては個別記事で詳しく解説しているのでそちらを参照されたい。

カード紹介:ハンディング・ギョルナーセン
マジック・ザ・ギャザリング(MTG)の「ハンディング・ギョルナーセン(Hunding Gjornersen)」を紹介。レジェンドに初収録。海賊ロバラン傭兵団の初代頭目のドワーフである。強面だが素敵な人物だ。
ジェディットの仲間たちを紹介し終わった。次はジェディットの敵となった面々を取り上げていく。

ジェディット・オジャネンの敵

ヨハン

ヨハン(Johan)

ヨハン(Johan)
データベースGathererより引用

ヨハン(Johan)はティラスの支配者であり北の暴君として知られた、数世紀の長きを生きた魔術師である。人間男性。

ヨハンの都市ティラスは、ジェディット・オジャネンの故郷エフラヴァとはスクールヴィア砂漠を挟んで遥か西の反対側の山地にある。ヨハンはここを拠点としてジャムーラ大陸全土を支配するために南へと進撃し、南方の都市国家同盟との間で戦争が勃発する。その戦いの中でロバラン傭兵団と対立し、ジェディットの父イェーガーの命を奪う。そして最後にはヨハンは虎人の土地に攻撃を仕掛けるも、野望なかばで遂にジェディットに討ち取られることになった。

ウル=ドラゴ

Ur-Drago

ウル=ドラゴ(Ur-Drago)
データベースGathererより引用

ウル=ドラゴ(Ur-Drago)もジェディットと戦った中でも特筆すべき敵だろう。ジェディットとウル=ドラゴのストーリーについては、ウル=ドラゴの個別記事の方を参照されたい。

ちなみにコミック版ジェディット・オジャネンの方には登場しない小説版からのキャラクターだ。

カード紹介:ウル=ドラゴ
マジック・ザ・ギャザリング(MTG)の伝説のキャラクター「ウル=ドラゴ(Ur-Drago)」を紹介。レジェンドに初収録。ドミナリア次元の怪物である。登場作品から設定を考察する。

ラミレス・ディピエトロ

ラミレス・ディピエトロ(Ramirez DePietro)

ラミレス・ディピエトロ(Ramirez DePietro)
データベースGathererより引用

ラミレス・ディピエトロ(Ramirez DePietro)ロバラン傭兵団に挑んできた別の海賊だ。ジェディット個人の敵と言うよりも、むしろアディラ・ストロングハートとの因縁がある悪漢であった。

ラミレス・ディピエトロに関しては個別記事を参照のこと。ウル=ドラゴと同様にコミック版ジェディット・オジャネンの方には登場しない小説版からのキャラクターである。

統率者レジェンズ:ラミレス・ディピエトロ
マジック・ザ・ギャザリング(MTG)のキャラクター「ラミレス・ディピエトロ」を紹介。レジェンドで初登場し、統率者レジェンズで幽霊化。ドミナリアの伝説海賊の設定とストーリーを解説する。
以上で、ジェディット本人と彼にまつわる主だったキャラクターを紹介し終えた。次の節ではジェディット・オジャネンの時代からおよそ1000年後の未来でのエピソードである。



ジェディット・オジャネンと裂け目時代

裂け目時代(AR4306-4500年)は、ジェディットの生きていた時代から1000年近く経った未来である。

この時代を扱った時のらせんブロックでは、ジェディットと関連する2種類のカードが登場している。

しかし、どちらのカードもフレイバー・テキストの和訳がよくないのだ。ではその辺を重点的に順番に解説していこう。

ジェディットの竜騎兵

After Efrava was destroyed, the cat warriors scattered across Dominaria. Those who followed Jedit’s example were strong enough to survive the ravages of apocalypse.
エフラヴァが破壊された後、猫族の戦士たちはドミナリア中に散らばっていった。ジェディットに付き従っていった者たちは、最終戦争の惨劇の中を生き延びる強さを備えていた。
引用:ジェディットの竜騎兵(Jedit’s Dragoons)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版

ジェディットの竜騎兵(Jedit's Dragoons)

ジェディットの竜騎兵(Jedit’s Dragoons)
データベースGathererより引用

ジェディットの竜騎兵(Jedit’s Dragoons)はカードセット「時のらせん」収録のクリーチャー・カードである。掌編Time Twists and Destinies Interchangeでは、この竜騎兵は傭兵団だと書かれている。

和訳製品版のフレイバー・テキストは、翻訳担当者はドミナリアの時系列を把握するのに十分な背景世界情報を持っていなかったのだろうか、おかしな内容になっている。

まず「ジェディットに付き従っていった者たち」と訳してあり、つまり、ジェディット・オジャネン本人に付き従っていった人々と解釈しているのだ。ジェディットの生きた時代はAR34-35世紀頃で、一方「時のらせん」は裂け目時代(AR4306-4500年)とおよそ千年もの開きがある。じゃあ、ジェディットの竜騎兵は過去から現れたのか、いやそうとは言えない。

では、原文の方を見ると「Those who followed Jedit’s example」となっており、これは「ジェディットの模範に従った者たち」と言う意味だ。「ジェディットに付き従う」ではなく「ジェディットを模範として従う」なのだ。したがって、歴史に残るジェディットの偉業をその模範とした猫人の戦士たちだと判明する。

そしてフレイバー・テキストの別の部分に目を向けると、「エフラヴァが破壊された後」で「最終戦争の惨劇の中を生き延び(た)」とあることから、これはファイレクシア侵略戦争を経験した後の時代の猫人だと解釈できる。エフラヴァの破壊はこのフレイバー・テキストで初めて語られた出来事であり、ドミナリア次元のほぼ全土が戦場となったファイレクシア侵略戦争時以外には該当する原因は見つけられない。そして「最終戦争」と訳された「apocalypse」だが、カードセット「アポカリプス」だとすれば、これはファイレクシア侵略戦争の最後を指しているとみて間違いないだろう。

エフラヴァが破壊された後、猫族の戦士たちはドミナリア中に散らばった。ジェディットを模範とする者たちは、最終戦争の惨禍を生き延びる強さを備えていたのだ。

訳し直してこんな感じになるだろう。

ファイレクシア侵略戦争でエフラヴァは破壊され、故郷を失った猫人はドミナリア中に散り散りになった。しかし、歴史上の偉人ジェディット・オジャネンは故郷を旅立ってドミナリア中を冒険し偉業を成し、そして最後には帰ってきて種族の聖地を再建したのである。侵略戦争後から裂け目時代を生き続ける猫人たちが、ジェディットの偉業を模範として生き抜く支えにするのは至極当然なことであった。

エフラヴァのジェディット・オジャネン

The cat warriors recognized this Jedit’s face, but not his fierce loyalty to Efrava.
猫族の戦士には、このジェディットの顔は理解できたが、彼のエフラヴァに対する熱烈な忠誠は理解できなかった
引用:エフラヴァのジェディット・オジャネン(Jedit Ojanen of Efrava)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版

エフラヴァのジェディット・オジャネン(Jedit Ojanen of Efrava)

エフラヴァのジェディット・オジャネン(Jedit Ojanen of Efrava)
データベースGathererより引用

エフラヴァのジェディット・オジャネン(Jedit Ojanen of Efrava)はカードセット「次元の混乱」収録の伝説のクリーチャー・カードである。

「次元の混乱」当時の記事、および、このカードが再録されたカードセット「統率者2017」付属の解説によると、別の歴史を辿った世界のジェディット・オジャネンである。このジェディットは故郷エフラヴァから旅立たなかったのだ。故郷に対する苛烈なまでの忠誠を抱いており、エフラヴァを王のように闊歩し、名誉と支配を賭けて侵入者から領土を防衛した。本来のジェディットは白青であったが、別の歴史を辿ったこのジェディットは緑単色である。

フレイバー・テキストは、このオジャネンが別の歴史を辿った世界の人物だと示す内容になっている。ただし、和訳製品版の翻訳はその雰囲気を汲み取れておらずよろしくない。

ずれた内容になっている原因は「recognize」を「理解する」と解釈してしまっていることだ。文脈から考えて、ここの「recognize」はただ「認知する・認識する」ではなくて、「以前知っていたものと同じだと分かる・見覚えがある」の方の意味合いである。

猫族の戦士たちは、このジェディットの顔には見覚えがあったが、エフラヴァに対する苛烈なまでの忠誠心には覚えがなかった。

つまり、このように訳せるだろう。カードセット「次元の混乱」では、時の裂け目から別の歴史を辿った世界から人物や生き物、魔法、現象、出来事などが本来のドミナリア世界に出現している。エフラヴァのジェディット・オジャネンもそういった1人であり、AR34-35世紀の過去の別世界から裂け目時代(AR4306-4500年)の本来のドミナリアにやってきてしまったのだ。

裂け目時代の猫人たちはジェディット・オジャネンの姿を目にして、歴史上の英雄その人だと思い出したのだ。しかし、このオジャネンは歴史で語られている人物像とはかけ離れており、故郷エフラヴァに対する忠誠心は苛烈なまでの強さがあった。

掌編Time Twists and Destinies Interchange

時のらせんブロック期の掌編Time Twists and Destinies Interchangeは、裂け目時代(AR4306-4500年)の猫人を描いたストーリーだ。

主人公のシッカ(Shikka)は猫人戦士の女性で、故郷の森は無残な姿に変わり果ててしまった。シッカの友人タラック(Talack)は同郷の猫人男性であり、一緒に故郷を離れてジェディットの竜騎兵(Jedit’s Dragoons)に参加しようと誘うのだが、シッカは森に残ることを選びタラックもそれにつき合うことにした。

呪われたミリー(Mirri the Cursed)

呪われたミリー(Mirri the Cursed)
データベースGathererより引用

森には過去の猫人戦士の女傑ミリー(Mirri)が出現していたが、彼女は本来とは異なる歴史を辿った過去世界から出現した吸血鬼、呪われたミリーであった。シッカは英雄ミリーに期待をした。ところが、怪物と化したミリーはかつての同族を、過去の自分の恥や弱さを思い起こさせる蛮人だと見做しており、次々に猫人の命を奪っていたのであった。シッカは変わり果てた英雄の残酷な姿をその目でしっかりと見てしまった。

それから何日も何週間も、シッカとタラックらはミリー自身やミリーによって殺されアンデッドとなった猫人たちから身を隠して生き延びていた。シッカはもうジェディットの竜騎兵に参加しても、ジェディットの名を頼っても、救いにはならない考えていた。

そして、シッカはミリーよりもはるか過去の時代の英雄の噂も耳にしていた。エフラヴァのジェディット・オジャネン(Jedit Ojanen of Efrava)である。多くの人々がこっちのジェディット・オジャネンこそが真の強者であると評していた。でも、シッカは今更そんな言葉に希望を抱けそうにはなかった……。

隆盛なる勇士クロウヴァクス(Crovax, Ascendant Hero)

隆盛なる勇士クロウヴァクス(Crovax, Ascendant Hero)
データベースGathererより引用

余談であるが、呪われたミリーと共に同じ別の歴史を辿った世界からは隆盛なる勇士クロウヴァクス(Crovax, Ascendant Hero)もやって来ていた。本来の歴史ではクロウヴァクスの方が吸血鬼と化し堕落したファイレクシアのエヴィンカーとなったのだが、呪いから解放されたこのクロウヴァクスは真なる英雄であった。ミリーとクロウヴァクスは同じ時の裂け目に呑み込まれ、こちらの世界に出現し再び邂逅したのだった。

掌編では別の世界から出現したジェディット、ミリー、クロウヴァクスに言及しているものの、残念ながら彼らがこちらのドミナリア世界でどう行動しどのような顛末を辿ったのかは語られていない。

さいごに

さて2022年「寅年」ということで特集したジェディット・オジャネンだが、これで解説は一通り終わった。

詳しく掘り下げれば、まだまだ小説三部作からいくらでも語れるエピソードが眠っているのだけれど、ちょっと長くなりすぎるので今回はこのくらいに自重してみた。

今年が良い年となりますように。では今回はこれまで。

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レジェンド
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  1. 「Mightiest of the Cat Warriors」は慣例的には「最強の猫族の戦士」と訳されるが、近年は「猫族の戦士」を種族名で用いることが少なくなってきているため、「猫人最強の戦士」とした
  2. ムサタ・オジャネンという表記は確認できないが、私の名はオジャネンと語るシーンがコミック版に確認できる