エルドレインの王権:ハウルバック

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エルドレイン次元の僻境の怪物ハウルバック(Howl-back)について解説する。ハウルバックは小説「Throne of Eldraine: The Wildered Quest」で主人公たちを襲った怪物である。

ハウルバックはカードセット「エルドレインの王権」ではカード化されていないものの、実はあるカードに登場済みである。

小説「Throne of Eldraine: The Wildered Quest」



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エルドレインのハウルバックの解説

ハウルバック(Howl-back)小説「Throne of Eldraine: The Wildered Quest」に登場した「僻境(The Wilds)」に生息するクリーチャーである。

小説のハウルバック(ネタバレ注意)
小説「Throne of Eldraine: The Wildered Quest」によると、僻境中心部の周りを流れる川に架かる橋は、5種類の材質がある。その材質が黒曜石の橋であった場合には、恐ろしい番人である怪物のねぐらになっていると伝えられている。その情報の通りに、ハウルバックは黒曜石の橋から現れた。

ちなみに、橋の番人としてハウルバックの他にも候補となる怪物が挙げられている。トロールや有角の毒蛇(horned viper)などだ。



ハウルバックの外見

Victor Adame Minguezによるカードイラストより引用

ハウルバックはそびえ立つような巨体を誇り、体色はほぼ黒に近いダークブルーである。4本の腕と4本の足を持ち、隆起した背中からは触手が何本も伸びてのたうっている。顔には目がなく、大きな口には白く鋭い歯が列を成して生えている。

ハウルバックの能力

ハウルバックは巨体ではあるが「跳躍」して襲ってくるという描写があることから、ただの鈍重なデカブツではない。圧倒されるほどの巨体の上に、その4本の腕には爪があり、4本の足にも鉤爪が生えている。そして、触手は有毒で、掴んだり、撃ちつけて払ったりして攻撃できる。

腕・足・触手よりも恐ろしいのが魔法を喰らう能力である。放たれた攻撃魔法を大口を開けて呑み込んでしまうことができ、さらに、後で呑み込んだ魔法を吐き出して打ち返すこともできる。

ハウルバックは物理攻撃・対魔法能力ともに隙が無い怪物なのだ。

小説のハウルバック(ネタバレ注意)
ハウルバックはローアン・ケンリスが投射した稲妻の投げ槍を呑み込んで無効化し、ローアンは触手で薙ぎ払われ落馬してしまう。
小説のハウルバック(ネタバレ注意)
ハウルバックは恐ろしい怪物である。だが呪われたガラクはそれよりも強い。ガラクはほとんど1人でハウルバックを打ち負かしてしまったのだ。

呪われた狩人、ガラク(Garruk, Cursed Huntsman)

カードギャラリーより引用

ローアンが落馬した直後、ガラクがハウルバックの側面から強襲し腕1本を切り落とす。ハウルバックは呑み込んでいたローアンの稲妻をガラクに発射して抵抗するが、ガラクは持ちこたえてさらに腕2本を切断。これはたまらんと、ハウルバックは触手を打ちつけガラクとの距離をとるやいなや、切られた腕の付け根から体液をまき散らしながら逃げて行った。

エルドレインのハウルバックの登場するカード

ハウルバックはカードセット「エルドレインの王権」ではカード化されていない。ハウルバックという名称のカードはないし、ハウルバックと思しきクリーチャー・カードも存在していない。

とはいうものの、実はあるカードに登場済みである。ハウルバックとしか思えない怪物が描かれているカードがあるのだ。

それが出し抜き(Outflank)である。

出し抜き(Outflank)

“With the drum of hooves and a flash of blades, the monster’s terrifying roar changed to a cry of fear.”
–Legend of the Gilded Knights
「蹄の音律と刃の閃光で、怪物のおぞましい咆哮は恐怖の叫びに変わった。」
–金色騎士の伝説
引用:出し抜き(Outflank)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版

出し抜き(Outflank)

データベースGathererより引用

出し抜き(Outflank)のイラストには、アーデンベイルの騎士と戦う怪物が描かれている。

Victor Adame Minguezによるカードイラストより引用

この怪物を観察すると、多腕、背中の触手、目が無く、大口の巨大な姿。イラストからは体側面の一方向からしか確認できず、見えない部分もあるが、これはハウルバックと見て間違いないだろう。

追記:公式記事Planeswalker’s Guide to Eldraineを書いたChris Mooneyに「このイラストの怪物がハウルバックか?」と質問をしたところ、「はい」と同意する回答をいただいた(出典)。

このカードのイラストがハウルバックという怪物を指定されて描かれたものなのか?それとも、このイラストの怪物から小説のハウルバックが創作されたのか?その辺が私には気になる。

ちなみに、出し抜き(Outflank)についてはこちらでも解説を行っている。

小説のハウルバック(ネタバレ注意)
ちなみにこのカードのメカニズムとフレイバーは、アーデンベイル騎士が数を頼みに側面から回り込んで強大な怪物を倒す、というものだ。それを考えると、ほぼ1対1でハウルバックを退けたガラクの株はググっと上がらざるをえない。

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