ドミナリア:カー砦のロフガフフ

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カー砦のロフガフフ(Rohgahh of Kher Keep)カードセット「レジェンド」初出のキャラクターである。

1994年のカードセット「レジェンド」で、伝説のクリーチャー・カード「Rohgahh of Kher Keep」として初登場した。

28年後のカードセット「団結のドミナリア」において、「語り継がれる伝説1」という特別枠でリデザインされ、カー砦の首領、ロフガフフ(Rohgahh, Kher Keep Overlord)という新バージョンで収録された。

本記事では、ドミナリア次元の伝説のコボルド、カー砦のロフガフフとその子孫などを紹介する。

カー砦のロフガフフの解説

Rohgahh of Kher Keep

Rohgahh of Kher Keep
データベースGathererより引用

ロフガフフ(Rohgahh)はドミナリア次元テリシア地方カー砦(Kher Keep)の伝説的な暴君である。コボルドの男性。いつの時代の人物かは不明だが、暗黒時代から近代であると考えられる(→時代考証

ロフガフフには息子のログラクフ(Rograkh)、遠い子孫のロズナクフト(Rosnakht)がいる。

ロフガフフは初出以来28年も経った古いキャラクターであるが、設定と呼べるほどの情報は公式記事The Legendary Characters of Commander Legends, Part 1の息子の解説内で触れられた短い文章のみである。まとめると以下の通りだ。

ある時、カー砦の指導者ロフガフフはいい考えを思いついた。神プローシュ(Prossh)のようになる最善の方法は、自分がプローシュになってしまえばいいのだ、と。その瞬間からロフガフフは暴君として振舞い、プローシュに捧げるのと同等の貢物と生け贄を要求するようになったのだ。

以上である。カードセット「団結のドミナリア」のリデザイン時に公式サイトで設定解説記事が出ると期待していたのだが、ウィザーズ社は旧キャラクター分の解説は掲載してくれなかった。



カー砦の首領、ロフガフフ

カー砦の首領、ロフガフフ(Rohgahh, Kher Keep Overlord)

カー砦の首領、ロフガフフ(Rohgahh, Kher Keep Overlord)
公式カードギャラリーより引用

カー砦の首領、ロフガフフ(Rohgahh, Kher Keep Overlord)カードセット「団結のドミナリア」でリデザインされた新バージョンである。

イラストでは、オリジナルのカードと同じように玉座にどっしりと腰を下ろしているが、外見は単なるブラッシュアップに留まらずに大胆にイメージチェンジしている。頭身が高くなり、体形はスリムに、そして両耳がまるで広げた翼のごとく巨大に描かれている。この横に細長く突き出た三角の耳は、時のらせん期以降にドミナリア次元のコボルドの種族的な特徴として見られるようになったものではあるが、流石の伝説のロフガフフだけあって、彼の耳は他のどのコボルドよりも大きく発達している。

カー砦の首領、ロフガフフ(Rohgahh, Kher Keep Overlord)一部拡大

カードのメカニズムとしては、コボルドのロードという基本路線を踏襲した上で、弱すぎかつ条件付きだった部分を改善あるいは撤廃してカードパワーを強化している。

団結のドミナリアのドラゴン・トークン

団結のドミナリアのドラゴン・トークン
公式記事The Tokens of Dominaria Unitedより引用

さらに、カー砦のコボルドとドラゴンの関係性を組み込んで、コボルド呪文を唱えたらドラゴン・トークンを生成。

カー砦のコボルド・トークン

カー砦のコボルド・トークン
公式記事The Tokens of Dominaria Unitedより引用

そして、ドラゴン呪文を唱えたらカー砦のコボルド・トークンを生成する機能も追加された。

カー砦の首領、ロフガフフのカード名

Kobold Overlord

Kobold Overlord
データベースGathererより引用

カー砦の首領、ロフガフフ(Rohgahh, Kher Keep Overlord)のカード名について。

首領(Overlord)」という称号は、カードセット「レジェンド」収録の「Kobold Overlord」に揃えたものと考えるのが素直であろう。

カーの空奪い、プローシュ(Prossh, Skyraider of Kher)

カーの空奪い、プローシュ(Prossh, Skyraider of Kher)
データベースGathererより引用

しかし、私にはむしろ彼の目指す神たるプローシュが設定解説(出典記事和訳版)で「首領様(His Mighty Overlordship)」との敬称で呼ばれていたことに由来すると思えてならない。神と同じ称号を、ただし不敬にはならない程度に若干自分の方を下げて、名乗ったというのはいかにもありそうではないか?

設定資料もほぼ無く、ストーリー作品での言及は皆無なので書けることはもう尽きてしまった。次はロフガフフの血を引く子孫キャラクターを取り上げよう。

ロフガフフの子孫

ロフガフフの血統を継ぐ者が2人、伝説のクリーチャー・カードとなっている。

ロフガフフの息子、ログラクフ

Strength is relative.
強さは比較の問題である。
引用:ロフガフフの息子、ログラクフ(Rograkh, Son of Rohgahh)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版

ロフガフフの息子、ログラクフ(Rograkh, Son of Rohgahh)

ロフガフフの息子、ログラクフ(Rograkh, Son of Rohgahh)
データベースGathererより引用

ロフガフフの息子、ログラクフ(Rograkh, Son of Rohgahh)カードセット「統率者レジェンズ」収録の伝説のクリーチャー・カードである。

カード名の通り、ログラクフは暴君ロフガフフの息子である。

設定解説記事The Legendary Characters of Commander Legends, Part 1によると、ログラクフは父が自国の民から略奪するのを見過ごすことができなかった。略奪できる相手なんて他に沢山いるのだからだ。ログラクフは父に対する抵抗運動を率いて、カー砦のコボルドを「正しき」道へと戻そうと試みていた。

公式ソースのロフガフフとログラクフの情報は、上記した記事の他にはなく、親子の対立がいつの時代の出来事か、そしてその顛末や結果がどうなったのかは全く不明である。

ロフガフフを継ぐ者、ロズナクフト

ロフガフフを継ぐ者、ロズナクフト(Rosnakht, Heir of Rohgahh)

ロフガフフを継ぐ者、ロズナクフト(Rosnakht, Heir of Rohgahh)
データベースGathererより引用

ロフガフフを継ぐ者、ロズナクフト(Rosnakht, Heir of Rohgahh)カードセット「団結のドミナリア」収録の伝説のクリーチャー・カードである。

ロズナフトはロフガフフの子孫であり、AR4562年現在のカー砦のコボルドの女性指導者である。

ロズナフトの設定は公式記事The Legends You’ll Find in Dominaria Unitedにある。まとめると以下の通りだ。

実の母親からカー砦を取り上げたロズナクトは、一族の血統のいかなるコボルドも(伝説の祖先ロフガフフですら)成し遂げられなかった偉業を行おうとしている。偽りの神プローシュを殺し、かのドラゴンの餓えから民を解放しようというのだ。

ロフガフフの子孫2人を紹介した。最後の節はおまけだ。



おまけ:ロフガフフの発音

「ロフガフフ」と和名をつけられた「Rohgahh」であるが、正確な発音は「ロフガフフ」とはあまり似ていないもののはずだ。

というのは、カードセット「レジェンド」開発時にこのキャラクターを命名した時、口の奥の方から発声するような人間には発音しがたい名前にすることを意図していたのだ(出典リンク)。

そうして「Rohgahh」という名前が作られたわけなので、和名で「フ」と置き換えられた「h」は、本来は口の奥、喉の方から出す音なのだ。正直言って、日本語の50音では書けない。だが、そこを無理にカタカナに音写するらなら「ローガッㇵ」に近い音に聞こえると考えられる。

同じように考えると、「ログラクフ」は「Rograkh」なので「ログラッㇰ」とか、「ロズナクフト」は「Rosnakht」なので「ロズナヵㇳ」とか、コボルド語ではそういう風に聞こえるような発音だったのでは、と私は想像している。

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  1. 原文は「Legends Retold」なので、本来は「新たな形で語り直された伝説」くらいの意味合い。「語り継がれる伝説」という和訳はかなり意味がずらされている。