ドミナリア地理:片目のガースの故国クシュ

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クシュ(Kush)はドミナリア次元の地名である。名高い祝祭都市エスターク(Estark)で知られた地域であり、片目のガース(Garth One-Eye)の出身地である。

片目のガース(Garth One-Eye)

片目のガース(Garth One-Eye)
データベースGathererより引用

片目のガースはMTG史上初の長編小説アリーナ 魔法の闘技場の主人公で、実に27年の時を経て2021年、カードセット「モダンホライゾン2」でカード化されたキャラクターだ。謎めいた風来坊ガースは祝祭に沸くエスタークに現れ、街の権力者たちを翻弄し復讐を遂げていく、そういう人物だ。

今回は、片目のガースの故郷クシュ地方と都市エスタークをメインに取り上げて紹介する。クシュの歴史やエスタークなどの各地の解説を行っている。そして、記事の最後には、おまけ節を3つ用意した。「おまけ1:小説アリーナに登場したその他の地名紹介」、「おまけ2:レシュラックとエスタークの関係」、「おまけ3:年代の算出について」の3つである。

追記(2021年8月8日):クシュの西の海「流れる海(Flowing Seas)」に関して情報を追加した。

クシュの解説

南エローナ大陸南部
現代ドミナリア世界地図より引用

クシュ(Kush)はドミナリア次元南エローナ大陸の中央西海岸から内陸に広がる地域だ。クシュは祝祭都市エスターク(Estark)で名高い。単に西方諸国1と呼ばれることも多い。

クシュの北には南北に海岸に沿って連なるトンガ山脈(Tonga Mountains)があり、クシュ以南から大陸南端までは大森林地帯となりバーバー(Barbar)ラー(La)がある。クシュの西海は流れる海(Flowing Seas)と呼ばれている。クシュの東の平原は2021年7月現時点では無名であるが将来的にオレシア(Olesia)と命名されるかもしれない地域だ。

クシュの中心地は港湾都市エスタークのある北西海岸の湿地帯で、内陸は平原や森のある僻地の南部地方である。南部の更に先、東海岸側は辺境地帯の緑の平原(Green Lands)である。

小説アリーナ 魔法の闘技場時点では、エスタークの統治者の地位は「クシュの都の大公(High Baron of the City of Kush)」であった。そして、エスタークを取り巻くクシュ内域やその周辺、政治的に関係を持つ地域には様々な豪族2、男爵、侯爵3、地方領主4がひしめいていた。



クシュの年表

クシュ地方の既知の歴史を並べた。各年代のソースと算出法は本記事最後のおまけ3にまとめてある。

エスタークの始まりは不明ながらも、氷河期終焉(AR2934年)の次世紀には最初の祝祭が起こっているほど古くから栄えていた。

AR3000年頃:不確定な出来事エスタークにおいて、プレインズウォーカーのレシュラックがプレインズウォーカーの師弟テイジーアとラヴィデルに拘束されて、力を強制的に利用されそうになるも辛くも抵抗に成功した。その際にレシュラックから流出した力がエスタークの住人に流れ込み、これ以降、この地で魔術の才能を有する人々が誕生するようになった。以上不確定な出来事

※ この「不確定な出来事」については本記事最後のおまけ2で解説している。

AR3072年(またはそれ以前):エスタークで第1回目の祝祭が行われた。

片目のガース(Garth One-Eye)

片目のガース(Garth One-Eye)
データベースGathererより引用

AR4044年:オール・タール家の家師の息子ガース誕生。

AR4049年:炎の夜5エスタークの大師クスマンは闘士の名家の1つオール・タール家を滅ぼし、プレインズウォーカーとなる。オール・タール家の家師カリナーンは最期の魔法によって妻と息子ガースの命を救った(この日、ガースは片目を失う)。クスマンの副官ザレル・エウィンが後継者として新たな大師の地位に収まった。6

AR4068年:ベナリアの猛将アラクァが戦死し、アラクァの盾持ちのノリーンは意識不明のままエスタークの慈善施療院に搬送された。7

AR4069年:エスタークの第998回の祝祭。片目のガースが復讐を遂げ、大師ザレルが死亡し、闘士の4家が凋落した。ガースはプレインズウォーカーとなり、ノリーンを連れて多元宇宙に旅立った。8

AR4069年~:ごたごたの時代9エスタークは衰退し、市民の大半は田舎に居を移した。元フェンテスク家のヴァレナ10エスタークの新たな大師になり、ボルク家では巨人の闘士ナルが家師となった。オール・タール家が再興し、ハメンことハーディン・ガール・カンが家師となった。11

AR4072年:ガースとノリーンがドミナリアに帰還。南部のブドウ農園に家を設け、やがて息子ハメン12が誕生した。13

AR4074年:ガースは再び多元宇宙の探索に旅立っていた。ノリーンはベナリアの仇敵に息子ハメンを人質に取られ、ささやきの森のグリーンスリーヴズと将軍ガルの暗殺をやむなく請け負うことになるが、反逆して息子を無事に取り返した。ガースがドミナリアに戻り、グリーンスリーヴズとガルと友誼を結んだ。14

AR4500~4560年:

血の儀式司、ウィスパー(Whisper, Blood Liturgist)

血の儀式司、ウィスパー(Whisper, Blood Liturgist)
データベースGathererより引用

エスタークのストリートで育ったウィスパー(Whisper)は大悪魔ベルゼンロックの陰謀団の司祭となった。

ウィンドグレイスの騎士、アルイェール(Aryel, Knight of Windgrace)

ウィンドグレイスの騎士、アルイェール(Aryel, Knight of Windgrace)
データベースGathererより引用

エスタークはベナリアの騎士隊長アルイェール(Knight-Commander Aryel)に征服された。

以上がエスタークを中心としたクシュ地方の既知の歴史だ。次の節からはエスタークなどのクシュの街や、クシュの西海について解説していく。

クシュの地名

クシュ(Kush)エスターク(Estark)タンティウム(Tantium)ギシュ(Gish)を含む南エローナの西岸の湿地帯から内陸の平原や森までの一帯である。

エスターク

闘技場(Arena)

闘技場(Arena)
データベースGathererより引用

エスターク(Estark)はクシュの中心である港湾都市だ。千年以上の歴史を誇る祝祭が毎年開催される。AR4069年時点で、平時の人口は50万人の都市だが、祝祭期間中はドミナリア中から集まった観光客も合算して100万人にまで膨れ上がった。

エスタークの統治者は「大師(Grand Master)」と呼ばれ、クシュ地方を支配する「クシュの都の大公(High Baron of the City of Kush)」でもある。エスタークには「闘士(Fighter)」と呼ばれる魔術師の名家があり、各家の当主「家師(House Master)」はエスタークの大師に次ぐ権力者たちである。

闘士の魔法はこの地方独特の様式である。闘士は祝祭では闘技場で華々しく戦い、平時には家のために働くほか、豪族に雇用されたりもしている。

AR4049年以前の大師はクスマン(Kuthuman)であったが、プレインズウォーカーとなってドミナリアを離れた。AR4049-4069年は、歩むものクスマンの威光の下でザレル・エウィン(Zarel Ewine)が大師として大いに権勢を振るった。ザレルが死亡しエスタークと闘士の各名家が凋落した後、元フェンテスク家の闘士ヴァレナ(Varena)が大師の地位に就いた。

タンティウム

タンティウム(Tantium)エスタークの南の港湾都市。

小説アリーナ 魔法の闘技場では、大師ザレルの手引きでタンティウムから祝祭に参加した近衛隊長シルマー(Silmar)はインカラ家に送り込まれ、ガースと死闘を繰り広げた。相当な実力者であったが、奈落の王(Lord of the Pit)への生け贄をガースに全て潰されてしまい、呼び出した悪魔によって自滅した。

クシュ南部

森(Forest)

森(Forest)
データベースGathererより引用

西海岸のエスタークから離れ、内陸に向かって南進するといくつか森が確認できる。この方面一帯はエスタークのような中心地に対して南部(Southlands)と呼ばれる僻地15や奥地の森16だ。

ガースの父親カリナーンは南部に冬の離宮17を所有していた。また、ガースと母の2人は、父カリナーンの最期の魔法でエスタークから遠方に飛ばされて生き延びたが、その地にはカリナーンの書き記した魔術書が遺されていて、ガースはその本から魔法を学んだ。貴重な魔術書が収められたオール・タール家縁の土地とすれば、飛ばされた先は南部の離宮であったのかもしれない(だが、足がつきやすい場所であろうから、決して大っぴらに暮らせはしないだろうし、あるいはあまり長くは滞在しなかったかもしれない)。

ギシュ

南部でも緑の平原(Green Lands)にほど近い僻地がギシュ(Gish)の男爵領である。

小説アリーナ 魔法の闘技場以後、ガースとノリーンは南部のギシュ辺りに家を構えてブドウ園を営んでいた。

西海

島(Island)

島(Island)
データベースGathererより引用

南エローナ大陸西海岸のクシュは海に面している。

流れる海

エスタークの西の海は小説アリーナ 魔法の闘技場では「流れる海(Flowing Seas)」と呼ばれている。18

小説アリーナでは、エスタークの港から海に投げ捨てられた大量の死体には、女王エイ19やフカが群がっていた。

短編The Deathbringer短編集The Myths of Magic収録)によれば、この海は単に「西の海(western sea)」と書かれており、エスタークがまだ存在せず神話として語られるほど昔の時代にはマーフォークが群れていた。ちなみにその時代には、トンガ山脈とクシュの間にある開けた平原は森林であった。

エストゥリン

エストゥリン(Esturin)は流れる海のザクロの生産地だ。小説アリーナ 魔法の闘技場では度々、登場人物たちがザクロを食していた。

エストゥリンの位置は1997年ドメインズ地図付カレンダーで記載されたものだ。ただし、地図を見てもエストゥリンが1つの島の名称なのか、周辺にある諸島全体の名称なのか、どちらとも言えない。

以上で、クシュと西海の解説は終了だ。後はおまけの節を3つ用意した。



おまけ1:その他の小説アリーナに登場した地名

小説アリーナ 魔法の闘技場で登場したその他の地名や、地名の可能性のある単語をピックアップしていこう。

その1からその10まで全部で10種類ある(スペースを取るので折り畳み表示)。

その1:タルムーラ

タルムーラ

ベナリアの勇士(Benalish Hero)

ベナリアの勇士(Benalish Hero)
データベースGathererより引用

タルムーラ家(Clan Tarmula)20は、キャパシェン家などと同格のベナリアの七侯家だ。タルムーラはシオールタン帝国の貴族の末裔でベナリアの中央部のタルムーラ湖(Lake Tarmula)周囲の森林地帯に領地を有し、ワインの生産でも知られている。

小説アリーナ 魔法の闘技場に登場する「タルムルの赤黒いブドウ酒(dark Tarmulian wine)」は「タルムーラ産ワイン」のことだ。

その2:キシュ

キシュ

キシュ(Kish)は東の海にある島。詳細はこちらを参照。

その3:ヴァーナルカ

ヴァーナルカ

ヴァーナルカ(Varnalca)は東南にある島。詳細はこちらを参照。

その4:ムロニア

ムロニア

疾風のデルヴィッシュ(Whirling Dervish)

データベースGathererより引用

ムロニア(Muronia)は北エローナ大陸の国。ムロニア(Muronia)を参照。

その5:ラー

ラー

ラー(La)は南エローナ大陸南端にある。こちらを参照。

その6:ユーリンとエキタール

ユーリンとエキタール

ユーリン(Yulin)エキタール(Equitor)は、エスタークから500リーグ21も離れた遠方の土地として例に挙げられた2か所だ。両地域はどこにあるのか、どのような土地なのか知る手掛かりはない。500リーグも距離があるとエローナ大陸の地名ではない可能性もある。22

ただ、エキタールの方はラテン語の「馬に乗る」を意味する「equito」によく似ていることから、馬の生息地である可能性はある。だとすれば、おそらくある程度広い平地ではなかろうか。

その7:ジョール

ジョール

ジョール(Jor)は、小説アリーナ 魔法の闘技場の登場人物ハメンが「ジョールのハメン(Hammen of Jor)」と名乗っていることから、クシュの地名ではないかと思われる。

地名かどうか作中描写では不明瞭であるが、ウィザーズ社クリエイティブ部門のイーサン・フライシャーは地名と捉えている(出典)。

その8:クルダシア

クルダシア

空飛ぶ絨毯(Flying Carpet)

空飛ぶ絨毯(Flying Carpet)
データベースGathererより引用

クルダシア(Kurdasia)は「クルダシアの絨毯(Kurdasian carpet)」として登場した。おそらく地名と思われる。

作中では、クルダシアの絨毯を宙に浮かべて日除けにする人物が描かれた。

空飛ぶ絨毯はいかにもアラビア風だ。ドミナリア次元にはラバイア次元からの移民やその末裔が存在し、アラビア風文化の影響がみられる地域が各地にある。クルダシアはそういった地方であろうか。

その9:ボーレアン

ボーレアン

聖別された葡萄酒(Blessed Wine)

ワインのテイスティングのイメージ
聖別された葡萄酒(Blessed Wine)
データベースGathererより引用

ボーレアン(Borleian)はヴィンテージワインの銘柄として登場した。まず間違いなくボーレアンはワイン生産地であろう。

作中ではガースはテイスティングして銘柄を当てている。ガースは少年期をクシュ南部で過ごしていた可能性があり、かつ、南部にはブドウ農園が存在している。ガースがボーレアン・ワインの味に馴染みがあったことから、ボーレアンもクシュ南部のどこかのブドウ農園地帯なのかもしれない。

その10:グロマシュ

グロマシュ

蜘蛛の巣(Web)

蜘蛛の巣(Web)
データベースGathererより引用

グロマシュ(Gromash)は「グロマシュの蜘蛛の巣(Gromashian spiderweb)」の形で出てきており、これは雁字搦めに絡めとられて抜け出せなくなる宿命の比喩であった。

グロマシュが地名か否かは断定できない。あるいは、クシュ国内には、糸で巣作りする蜘蛛がいるグロマシュという森林があるのかもしれない。丁度良く無名の森が複数ある。

おまけ2:レシュラックとエスターク

AR3000年頃:不確定な出来事エスタークにおいて、プレインズウォーカーのレシュラックがプレインズウォーカーの師弟テイジーアとラヴィデルに拘束されて、力を強制的に利用されそうになるも辛くも抵抗に成功した。その際にレシュラックから流出した力がエスタークの住人に流れ込み、これ以降、この地で魔術の才能を有する人々が誕生するようになった。以上不確定な出来事

クシュの年表に記載したこの「不確定な出来事」は、アルマダ・コミックの未出版コミックWalker of Nightの未完成脚本を情報源としている。

このコミックについては、アルマダ・コミック製作者ジェフ・ゴメス(Jeff Gomez)から当時資料の閲覧の特別許可を与えられた熱心なヴォーソスかつ研究家のSquirleが報告にまとめ、サイトにて公開している(リンク)。

夜歩みし者、レシュラック
コミック版アイスエイジvol.3より引用

未出版コミックWalker of Nightの主役はプレインズウォーカーの夜歩みし者、レシュラック(Leshrac, Walker of Night)である。コミック版アイスエイジ全4巻AR2934年にドミナリア次元を脱出したレシュラックは、続くコミック版シャンダラー全2巻でシャンダラー次元の征服を目論んだが失敗し、次元から撤退した。その後の物語となる。

ストーリーから抜粋すると…。

シャンダラーでの失敗を糧とし、ドミナリアに戻ったレシュラックはエスタークで白の魔法を学ぶ心積もりであった。そこをテイジーア(Taysir)23ラヴィデル(Ravidel)の師弟コンビに捕まってしまった。テイジーアは故郷ラバイア次元から何千年も締め出されたまま、独力では帰還できなくなっていた。そこで、拘束したレシュラックの力を強制的に引き出し、その命と引き換えにラバイア次元への門をこじ開ける計画であった。

レシュラックは一か八かの賭けに出てテイジーアの魔術を失敗させた。この時に流出したレシュラックの力はエスタークの住人に流れ込み、この地で魔術師が誕生する発端になった。そして、レシュラック本人は何とか生存していたものの、テイジーア以外には不可視の姿に変化し、エスタークの地に封印されてしまっていた。

それから幾世紀、コミック版ホームランドのストーリーを経たテイジーアはエスタークを再訪し、レシュラックに過去の身勝手な所業を謝罪する。テイジーアは自分と同じようにレシュラックが心変わりをしていたなら、エスタークから解放するつもりだった。しかし、レシュラックは相変わらずに邪悪で狂気に蝕まれており、封印されたままにされるのだった。

要点を抜粋してみると大体こんな感じだ。

最初に「未完成脚本」だと断ったが、この内容は発刊済みのアルマダ・コミックと明らかに矛盾している。コミック版ホームランド巻末に掲載されたテイジーアの解説では、レシュラックを封印した場所はドミナリアのエスタークではなく「ファイレクシア次元」であり、再訪した際にはレシュラックを「封印から解放」しているのだ。

したがって、この未公開コミックは脚本通りには起こりえなかったストーリーである。が、アルマダ・コミックとHarperPrism小説シリーズの橋渡しになる魅力的な設定はその全てを棄却するのは余りにも惜しい。エスタークでの出来事はそのままに、レシュラックが封じられる場所をファイレクシアに変更しその後は正史の流れ通りだった、と修正するだけですんなりと歴史に組み込めそうである。

今のところは公式な歴史扱いはできないが、将来何らかの形で採用されて欲しいとの願いも込めて、「不確定な出来事」として年表に差し込んだ。

おまけ3:年代の算出

クシュの年表を作成するにあたり、年代をどのように求めたのか、根拠を含めてここに記す。

おまけ3:年代の算出
かつてウィザーズ社クリエイティブ部門のブレイディ・ドマーマス(Brady Dommermuth)が海外有名ファンサイトで古いデータベースの情報を公開してくれたことがあった。相互に矛盾する内容もいくぶん含むデータ24ではあったが、その中に小説Final Sacrificeの終盤の出来事がAR4077年に発生したと記されていた。これが基準となる。

小説Final Sacrificeはグリーンスリーヴズ小説三部作の最終作であり、各小説間でどれだけ時間経過したのかは作中に書き込まれていた。したがって、逆算して小説ささやきの森AR4073年、小説Shattered ChainsAR4074年の出来事と分かる。

小説アリーナ 魔法の闘技場小説Shattered Chainsとリンクしているので、こちらの年代もAR4069年と導き出せる。

炎の夜は本編20年前なのでAR4049年、その時ガースは5歳だからガースの誕生はAR4044年となる。

小説アリーナ本編の祝祭は998回目で、祝祭は毎年1回の開催とあるから、4069-997=3072で第1回目の祝祭はAR3072年と導き出せる(千年近く毎年欠かさず開催されていたとの仮定では。だから、実際の第1回祝祭は年代がずれてもっと昔でもおかしくはない)。

小説アリーナのエピローグは本編の3年後なのでAR4072年だ。

小説Shattered Chainsによると、ノリーンが負傷してエスタークに流れ着き14か月間の治療後に小説アリーナの物語に繋がるので、アラクァの死とノリーンの負傷はおよそ1年前としてAR4068年。

カードセット「ドミナリア」は大修復後からAR4560年現在までを扱っているので、ウィスパーとアルイェールの行動はAR4500-4560年の期間内に収まる。

最後に余談だが、短編The Deathbringer短編集The Myths of Magic収録)では、神話として語られるほど昔、ドミナリアにまだ「夜・眠り・死」が存在せず、現在のジャナール(Janar)の位置にフジェク(Hujek)の都があった。その時代にはエスタークはまだ存在していなかったと語られてはいる。これはジャナールの暗殺団の「神話」である以上、語られている内容が全て事実であったとも限らないので、ほとんど参考にならなかった。

さいごに

今回は南エローナ大陸南方でも中心的なクシュ地方を取り上げてまとめられた。これで南エローナ大陸もかなりの部分を紹介できたことになる。

また、この機会にレシュラック絡みを紹介できてよかった。実はストーリーでレシュラックが死亡してはや十余年経ったが、今年2021年に復活したと(あまり目立たないが)話題になっていたのだ。

私は未プレイだがMagic: Legendsというアクションゲームのストーリーで、レシュラックが生き返ったのだ。

レシュラック復活!いや、驚いた!めでたい!と喜んだのだが……。

このMagic: Legendsというゲーム、業績不振で今年中にサービス終了になると決定したとのこと(出典)。レシュラック復活をネタとして温めていたのに、手遅れになるなと本記事で取り上げた次第だ。

記事を書き上げて一定の達成感はあるものの、何だか物寂しさを感じている。

では、今回はここまで。

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  1. 小説アリーナ 魔法の闘技場の原文は「Western Lands/Realms」で、邦訳では「西方世界」や「西の国」などと訳されている
  2. 原文は「princes」で、邦訳小説では「豪族」でまれに「王子」と訳されている
  3. 原文は「barons, dukes」
  4. 原文は「lords」で、邦訳小説では「王」などと訳している
  5. 原文「Night of Fire」
  6. 出典:小説アリーナ 魔法の闘技場の過去エピソード
  7. 出典:小説Shattered Chains
  8. 出典:小説アリーナ 魔法の闘技場本編
  9. 原文は「Time of Troubles」で、「ごたごたの時代」は邦訳小説での訳
  10. 邦訳小説版では、フェンテスク家の「元家師」のヴァレナが大師となったと書かれている。しかし、英語原文の表現は単に元フェンテスク家のヴァレナとしか書かれていない。
  11. 出典:小説アリーナ 魔法の闘技場のエピローグおよび1997年地図付カレンダー
  12. 友人のハーディン・ガール・カンの通称ハメンから名付けた
  13. 出典:小説アリーナ 魔法の闘技場のエピローグ
  14. 出典:小説Shattered Chains
  15. 原文は「back country」
  16. 原文は「backwoods」
  17. 原文「winter palace」
  18. 「流れる海」は邦訳小説での訳。作中では「Flowing Sea」と単数形表記も見られた
  19. 原文「empray」。「女王エイ」は邦訳小説での訳
  20. 小説アリーナ 魔法の闘技場での和訳は「タルムーラ氏族」
  21. 「リーグ」は距離の単位。時代や地方で長さが異なるが、現在のアメリカでは1リーグ=3マイル=約4.8㎞だ
  22. 海外の有力なファンサイトの中には、ユーリンとエキタールは島国だと記載しているところもあるが、私にはそれを裏付ける公式ソースは見つからない。記述者の間違った思い込みだと私は睨んでいる。
  23. 基本セット第5版のフレイバー・テキストで「テイジーア」、過去の雑誌記事では「テイザー」と表記されていた。公式の発音ガイドは「TAY-seer」なので、本サイトでは正確な表記を採用する
  24. Encyclopedia Dominia用のデータだったようだが、公開に至る前に死蔵されていた未完成データなので仕方ない