団結のドミナリア:ルリク・モンス&ランドヴェルトの大群率い

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巣穴の長、ルリク・モンス(Rulik Mons, Warren Chief)ランドヴェルトの大群率い(Rundvelt Hordemaster)カードセット「団結のドミナリア」収録のクリーチャー・カードである。

どちらもMTG史上初のゴブリン「モンスのゴブリン略奪隊(Mons’s Goblin Raiders)」の直系に当たる、由緒正しきランドヴェルト・ゴブリン(Rundvelt Goblin)なのだ。

今回はAR4562年現在のランドヴェルト・ゴブリンたちを取り上げる。

追記(20022年9月2日):公式記事The Legends You’ll Find in Dominaria Unitedの内容を反映して追記した。

巣穴の長、ルリク・モンスの解説

巣穴の長、ルリク・モンス(Rulik Mons, Warren Chief)

巣穴の長、ルリク・モンス(Rulik Mons, Warren Chief)
公式カードギャラリーより引用

巣穴の長、ルリク・モンス(Rulik Mons, Warren Chief)はドミナリア次元のゴブリン女性である。

ルリク・モンスは、英雄パシャリク・モンス(Pashalik Mons)の名を受け継いでいることから明らかに、AR4562年現在のランドヴェルト・ゴブリン(Rundvelt Goblin)の族長である。

ランドヴェルトの連合旗
巣穴の長、ルリク・モンス(Rulik Mons, Warren Chief)一部拡大図

イラストでは、配下のゴブリンを従えて進撃している途中のようだ。掲げられた旗にはドミナリア連合の紋章が描かれていることから、ルリク・モンスのゴブリン軍は世界各地の勢力と協力し、新ファイレクシアの侵略と戦っていると理解できる。



巣穴の長、ルリク・モンスの色とカード・メカニズム

ルリク・モンスはカードとしての色は赤緑で、呪文コストは緑の方が濃い。典型的なゴブリンは赤単色なので、赤よりも緑が濃い緑赤2色というケースは(特にドミナリアのゴブリンとしては)非常に珍しいものだ。

カードのメカニズムを見ると、攻撃するたびに戦場に土地1枚か、赤の1/1ゴブリン・トークン1体が増える機能を持たされている。土地の数を伸ばす機能は緑が相応しいものなので、メカニズム上は赤緑であることには納得できる。

ゴブリン・トークン

「団結のドミナリア」のゴブリン・トークン
公式記事The Tokens of Dominaria Unitedより引用

この変わった色の組み合わせについて、設定的に何か説明付けがされているのか、私は気になってならない。ウィザーズ公式は、早く伝説のキャラクターの解説記事を公開してくれないものだろうか。

現状で考えるなら、進撃して領土を増やしたり、軍備を増強したり、という様相をカードで再現するため、といった解釈は可能といえば可能ではあるのだが……。

巣穴の長、ルリク・モンスの設定記事

追記:この記事を投稿したその日の深夜に伝説のキャラクターを解説する公式記事The Legends You’ll Find in Dominaria Unitedが公開された。

Rulik Mons, descendent of Pashalik Mons, was not known to many of Dominaria’s great leaders before Sheoldred’s invasion. When Rulik Mons emerged from the Rundvelt mountains with a warband made up of nine different goblin tribes, all pledged to the banner of the Coalition, they were surprised to say the least—but certainly grateful.
パシャリク・モンスの子孫であるルリク・モンスは、シェオルドレッドの侵略以前はドミナリアの偉大なる指導者たちの大半に知られていなかった。ルリク・モンスがランドヴェルト山脈から、連合の旗の下に忠誠を誓った、9つの異なる部族からなる軍団を率いて現れたとき、彼らは控えめに言って仰天させられたものの–間違いなく感謝していた。
上が公式記事The Legends You’ll Find in Dominaria Unitedからの引用、下が私家訳

新規情報は、侵略以前はルリク・モンスが無名の指導者であったことと、現在は9つの部族をまとめた軍団を率いて連合に参加していることだ。

カードの色が赤緑であることに説明付けは一切されていなかった。うーん、残念。:追記ここまで

巣穴の長、ルリク・モンスの特別版イラスト

巣穴の長、ルリク・モンス(Rulik Mons, Warren Chief)

巣穴の長、ルリク・モンス(Rulik Mons, Warren Chief)
特別版公式カードギャラリーより引用

巣穴の長、ルリク・モンス(Rulik Mons, Warren Chief)にはステンドグラス風の特別版イラストも用意されている。

こちらのイラストの方が女性だと分かりやすいだろうか?

ルリク・モンスの解説はここまでだ。

次の節ではもう1種類の新カード、ランドヴェルトの大群率い(Rundvelt Hordemaster)を取り上げる。

ランドヴェルトの大群率いの解説

ランドヴェルトの大群率い(Rundvelt Hordemaster)

ランドヴェルトの大群率い(Rundvelt Hordemaster)
公式カードギャラリーより引用

ランドヴェルトの大群率い(Rundvelt Hordemaster)AR4562年現在のランドヴェルト・ゴブリンの、おそらく指揮官である。

イラストの大群率いの装備を見ると、ステンドグラス強化された防具はベナリアのものだし、腰布の三角文様は新アルガイヴ的な特徴だ。ランドヴェルトの長、ルリク・モンス(Rulik Mons)がドミナリア連合に参加していることから考えて、これらの装備は友軍となったベナリアや新アルガイヴから支給されたものかもしれない。

更にイラストを観察する。大群率いはドミナリアの典型的な緑の肌のゴブリンに比べると、灰色がかっており、体系もスマートで筋肉質である。そして右肩から斜めに書けたベルトと腰布を身につけている。以上のような特徴はカードセット「リミテッドエディション(基本セット第1版)」モンスのゴブリン略奪隊(Mons’s Goblin Raiders)を意識したものと推察される。

モンスのゴブリン略奪隊(Mons's Goblin Raiders)

モンスのゴブリン略奪隊(Mons’s Goblin Raiders)
データベースGathererより引用

MTG史上初のゴブリン「モンスのゴブリン略奪隊(Mons’s Goblin Raiders)」は、灰緑色でスマートな姿で描かれていたのだ。服装も大群率いと類似点がある。

短編Dochyel’s Ride短編集Tapestries収録)では、ランドヴェルト・ゴブリンは体色が灰色となっていたので、先祖返りして描かれた大群率いの姿は設定的に正当なものなのだ。



おまけ:ランドヴェルト山地帯のゴブリン

南エローナ大陸南部
現代ドミナリア世界地図より引用

ランドヴェルト山地帯(Rundvelt Range)はドミナリア次元南エローナ大陸の東岸に位置し、悪名高いランドヴェルト・ゴブリンが住まう場所である。

パシャリク・モンス(Pashalik Mons)

パシャリク・モンス(Pashalik Mons)
データベースGathererより引用

ランドヴェルト・ゴブリンは、伝説の英雄パシャリク・モンス(Pashalik Mons)で知られており、ゴブリンとしては破格の文明的な種族である。

パシャリク・モンスとランドヴェルトに関しての詳細はこちらの記事を参照のこと

ドミナリア:パシャリク・モンスとランドヴェルト・ゴブリン
マジック・ザ・ギャザリング(MTG)の史上最古のゴブリン・キャラクター「パシャリク・モンス(Pashalik Mons)」を紹介。カード化はモダンホライゾンが初。モンスと彼の略奪隊、故郷のランドヴェルト山地帯を詳しく取り上げる。

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