モダンホライゾン:パシャリク・モンスとランドヴェルト・ゴブリン

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パシャリク・モンス(Pashalik Mons)カードセット「モダンホライゾン」で収録された伝説のクリーチャー・カードである。

パシャリク・モンスの起源は最初のカードセット「リミテッドエディション(基本セット第1版)」モンスのゴブリン略奪隊(Mons’s Goblin Raiders)にまで遡るもので、MTG史上最古のキャラクターの1人である。

今回は、パシャリク・モンスと彼の略奪隊を皮切りに、ランドヴェルト・ゴブリンとその故郷ランドヴェルト山地帯について解説する。

パシャリク・モンスの解説

The thunderhead that leads in the storm.
嵐を率いる積乱雲のごとく。
引用:パシャリク・モンス(Pashalik Mons)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版

パシャリク・モンス(Pashalik Mons)

パシャリク・モンス(Pashalik Mons)
データベースGathererより引用

パシャリク・モンス(Pashalik Mons)はドミナリア次元のランドヴェルト・ゴブリンの偉人である。男性。おそらくドミナリア近代の人物だ。

モンスが名前で、パシャリクはランドヴェルト・ゴブリンのある種の階級か称号である。モンスはランドヴェルトの有能な指導者であり、略奪隊を率いて戦果を残し英雄として歴史に名を刻んだ。

短編Dochyel’s Ride短編集Tapestries収録)では、パシャリク・モンスは主人公が憧れるかつての戦争の英雄として登場する。主人公の若き岩ぞり操縦者ドチェル(Dochyel)が評議会に提案した岩ぞり改良案を、モンスはただ1人評価して、実地試験を後押しする慧眼を発揮する、というおいしい役どころだ。モンスは老いて身体も小さくなったが、他者を圧倒する存在感があり、その発言力は健在で評議員ハルラク(Halrak)の反対を一言で封殺するほどであった。モンスの後援を受け、ドチェルは成功を成し遂げ、ランドヴェルト・ゴブリンの戦術に新機軸をもたらしたのだった。→より詳しくはこちらの項を参照のこと。

パシャリク・モンス本人の概要を確認したところで、次は元ネタとなるカード、モンスのゴブリン略奪隊(Mons’s Goblin Raiders)を見ていこう。



モンスのゴブリン略奪隊

The intricate dynamics of Rundvelt Goblin affairs are often confused with anarchy. The chaos, however, is the chaos of a thundercloud, and direction will sporadically and violently appear. Pashalik Mons and his raiders are the thunderhead that leads in the storm.
ランドヴェルト・ゴブリン紛争の複雑な内部関係は、しばしば無政府状態と混同される。だが、その混沌は雷雲の混沌であり、荒々しくも突然のうちに、その矛先は現れる。パシャリク・モンスと彼の略奪隊は、まさにこの嵐を導く雲の切っ先である。
引用:モンスのゴブリン略奪隊(Mons’s Goblin Raiders)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版

モンスのゴブリン略奪隊(Mons's Goblin Raiders)

モンスのゴブリン略奪隊(Mons’s Goblin Raiders)
データベースGathererより引用

モンスのゴブリン略奪隊(Mons’s Goblin Raiders)はパシャリク・モンスが率いるランドヴェルトの略奪隊である。

これはカードセット「リミテッドエディション(基本セット第1版)」に収録されたMTG史上初のゴブリン・カードだ。このフレイバー・テキストに、パシャリク・モンスの起源がある。

モンスのゴブリン略奪隊のフレイバー・テキスト

フレイバー・テキストは御覧の通り、「パシャリク・モンス(Pashalik Mons)」の名が記されており、種族はランドヴェルト・ゴブリンであることと、モンスとその略奪隊は「まさにこの嵐を導く雲の切っ先(the thunderhead that leads in the storm)」と形容されている。

このフレイバー・テキストの結びの部分だが、パシャリク・モンスのフレイバー・テキストにそのまま引用されているのに気づける。

The(the) thunderhead that leads in the storm.(原文)
まさにこの嵐を導く雲の切っ先である。(モンスのゴブリン略奪隊の和訳)
嵐を率いる積乱雲のごとく。(パシャリク・モンスの和訳)

ただし、和訳製品版は文章を揃えていないので、引用だと全く分からないのが困ったものだ…。

フレイバー・テキストの和訳に関してもう1件。最古参の日本プレイヤーにとって、「ランドヴェルト・ゴブリン紛争の…」で始まる名調子はお馴染みのものであった。しかし、ここの「紛争」は訳語として適当とは思えないものである。原文の「affairs」を「紛争」と解釈するのが適当なのか、いや、そもそもこの文脈で「争う」ニュアンスが込められているか自体が疑わしい。ここは単純に「ランドヴェルト・ゴブリンが関わる諸事」と読むのが差し支えない解釈であろう。

ランドヴェルト・ゴブリンが関わる諸事には複雑な力関係が働いており、まるで無政府状態に見えるのだが、パシャリク・モンスのような有能な指導者が一族を先導している。と、紛争ではなくもっとシンプルにランドヴェルトの社会構造の話と読めるのだ。

モンスのゴブリン略奪隊:その2

Just because they have a club doesn’t mean they’re organized.
クラブがあるからと言って、組織化されているとは限らない。
引用:モンスのゴブリン略奪隊(Mons’s Goblin Raiders)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が私家訳

モンスのゴブリン略奪隊(Mons's Goblin Raiders)

モンスのゴブリン略奪隊(Mons’s Goblin Raiders)
データベースGathererより引用

モンスのゴブリン略奪隊(Mons’s Goblin Raiders)には別バージョンのイラストとフレイバー・テキストが存在する。イラストはカードセット「基本セット第5版」で初登場した。フレイバー・テキストの方はそれに遅れて初心者用カードセット「スターター1999」で刷新されたものだ。

イラストは当時のコンティニュイティ部門で大活躍したピート・ヴェンタース(Pete Venters)が担当し、ドミナリアのゴブリンらしい容姿に描き換えている(初期はスタイルガイドがなかったのでイラストには統一感がなかった)。肌の色は緑がかった灰色からしっかりとした緑になり、人間に似た体形や顔つきも修正されている。

その反面、後付けで刷新したフレイバー・テキストだが、いわゆる典型的なゴブリン観で語られている。略奪隊つまり「クラブ」を組んでいても組織立っているとは限らないぞ、と。だが、彼らはランドヴェルト・ゴブリンであり、ゴブリンとは言っても発達した社会構造を持つ者たちなのだ。

短編Dochyel’s Rideランドヴェルト・ゴブリンの設定が明らかにされたのが1995年だ。そして、このフレイバー・テキストは4年後の1999年が初出である。したがって、このランドヴェルト・ゴブリンに似つかわしくないフレイバーは、明らかに検証不足なのである。

モンスのゴブリン略奪隊の他にもランドヴェルト・ゴブリン関連のカードは色々ある。次の節ではそれらのカードを確認すると共に、ランドヴェルト・ゴブリンを描いたストーリー作品についても触れていこう。

ランドヴェルト・ゴブリン

山(Mountain)

リミテッドエディションの山(Mountain)
データベースGathererより引用

悪名高いランドヴェルト・ゴブリンはランドヴェルト山地帯(Rundvelt Range)を支配しており、山地帯の周囲の30余りの村を略奪している。

ランドヴェルト・ゴブリンは岩ぞり戦太鼓など古くからの技術や歴史を伝承する文明的な種族であり、外部からは無政府状態ともみなされるものの独自の社会制度を構築している。ランドヴェルトは評議会が統治しており、若者を教育するための兵科に応じた軍学校が開設されている。

周辺地域への略奪は計画的で、無駄な殺しはせずに恐怖を与えて行動を縛るやり方を選んでおり、襲撃回数も制限した上で相手に読まれないように無作為に選んだ対象に実行している。岩ぞり隊が先陣を切って突撃し村の防護壁を破ると、略奪隊が押し寄せる。

ランドヴェルト・ゴブリンは英雄パシャリク・モンス(Pashalik Mons)の時代(おそらくドミナリア近代)に隆盛していた。ナラスニ・ドラゴンとオレシアンの同盟はパシャリク・モンスの進軍を押し留めたという。修復時代現在(AR4500年以降)、ランドヴェルト・ゴブリンは往時のパシャリク・モンス時代に比肩するほど団結を強めている。

先述したモンスのゴブリン略奪隊(Mons’s Goblin Raiders)はもちろんランドヴェルト・ゴブリンであるが、その他にも関連するカードがある。以下に取り上げる。

ゴブリン岩ぞり隊

The Rundvelt goblins use heavy rock sleds to ram through village walls. Although each sled can only be used for a single attack, the suddenness of the raids gives the goblins an immediate, stunning advantage.
ランドヴェルト・ゴブリンは重い岩ぞりで村の壁を突き破る。岩ぞりは1回の攻撃にしか使えないものの、急襲の効果はすぐに表れるし、虚も突ける。
引用:1997年日めくりカレンダー
上が英語原文。下が私家訳

ゴブリン岩ぞり隊(Goblin Rock Sled)

ゴブリン岩ぞり隊(Goblin Rock Sled)
データベースGathererより引用

ゴブリン岩ぞり隊(Goblin Rock Sled)カードセット「ザ・ダーク」収録のクリーチャー・カードである。したがって、元々はドミナリア暗黒時代のテリシア地方に属するカードである。

ランドヴェルト・ゴブリンはテリシアより遠く離れたエローナ大陸に根城を持つが、近代においてもこの大昔の岩ぞり技術を伝承する唯一のゴブリン部族であった。

岩ぞりとランドヴェルト・ゴブリンは公式記事やストーリー作品で何度か結び付けられて語られており、短編Dochyel’s Ride短編集Tapestries)や小説Ashes of the Sun1997年日めくりカレンダー公式記事From the Library of Leng: Goblin Recruiter(Duelist誌15号掲載)が確認できる。

一方、不思議なことだが、岩ぞりが本来属する暗黒時代やテリシアと絡めたストーリー作品はほぼ見ない。

ドチェルの騎行

短編Dochyel’s Ride短編集Tapestries収録)は、ランドヴェルト・ゴブリンの少年ドチェル(Dochyel)が当時過小評価されていた岩ぞり隊員を志し大成する物語だ。要約して紹介しよう。

ドチェルは岩ぞりの軍学校に入り、教官のパシャリク・コヴァル(Pashalik Kovar)などから高く評価をされる。しかし、その才覚を学友たちに妬まれ孤立し、ペットの岩アナグマのオルシュク(Orshk)だけが話し相手であった。

岩アナグマ(Rock Badger)

カードの岩アナグマ(Rock Badger)は巨大な怪物サイズだが、ペットのオルシュクは普通サイズだ
データベースGathererより引用

ドチェルは一人前の岩ぞり操縦者として卒業すると、ランドヴェルト評議会で岩ぞりの改良を提案する。岩ぞりを大型化して、操縦者の他に歩兵を1人を乗せる、という突撃と兵員輸送を同時に果たす新戦術であった。評議員ハルラク(Halrak)からの反応は芳しくなく、却下されそうになった所を、英雄の老パシャリク・モンスが助け舟を出した。ドチェルの案が実験されることに決まった。

パシャリク・モンス(Pashalik Mons)

パシャリク・モンス(Pashalik Mons)
データベースGathererより引用

村を襲撃する実地試験の日となった。精鋭を揃え、装備を整え、十分な準備を終えた。ドチェルの岩ぞりの相乗りには、幼馴染で親友の歩兵サーカ(Thurka)が名乗りを上げてくれた。

こうして、ドチェル提案による新戦術の実地試験は大成功を収めた。ランドヴェルト山地帯は歓喜の声に満ちた。それからというもの、岩ぞり隊を馬鹿にする者はいなくなり、山肌を滑走するドチェルとサーカは子供たちから憧れの目を向けられるようになったのだ。かつて、少年ドチェルが英雄パシャリク・モンスに憧れていたように。

ゴブリン・ウォー・ドラム

ゴブリン・ウォー・ドラム(Goblin War Drums)

ゴブリン・ウォー・ドラム(Goblin War Drums)
データベースGathererより引用

ゴブリン・ウォー・ドラム(Goblin War Drums)は初出がカードセット「フォールン・エンパイア」であり、ドミナリア暗黒時代のサーペイディア大陸のカードであった。その後、何度か再録を果たしており、必ずしも特定の時代や地域に直結するとは限らなくなった。

ランドヴェルト・ゴブリンとの関わりを見ると、短編Dochyel’s Ride短編集Tapestries)では岩ぞりと同様に大昔から引き継いだ技術として、このウォー・ドラムが言及されている。数千年前のサーペイディア大陸から戦太鼓を継承していると考えて間違いはない。

ゴブリンの戦長

Not since the days of Pashalik Mons have the Rundvelt goblins been so united or effective.
パシャリク・モンスの時代以降、ランドヴェルト・ゴブリンがこれほど団結し有能であったことはない。
引用:ゴブリンの戦長(Goblin Warchief)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版

ゴブリンの戦長(Goblin Warchief)

ゴブリンの戦長(Goblin Warchief)
データベースGathererより引用

ゴブリンの戦長(Goblin Warchief)はカードセット「ドミナリア」で再録された際に、イラストとフレイバー・テキストが刷新されており、どちらもパシャリク・モンスに関連付けられるものとなっている。

再録版のこのカードは、修復時代(AR4500年以降)のランドヴェルト・ゴブリンを描いている。

新旧のランドヴェルト・ゴブリンのイラスト比較

並べてみれば一目瞭然。ピート・ヴェンタース版イラストのモンスのゴブリン略奪隊を意識しているのは明白だ。

ランドヴェルト・ゴブリンの解説は以上で終わりだ。続いて、次節では彼らの故郷ランドヴェルト山地帯とその周辺地理を説明しよう。

ランドヴェルト山地帯

南エローナ大陸南部
現代ドミナリア世界地図より引用

ランドヴェルト山地帯(Rundvelt Range)はドミナリア次元南エローナ大陸の東岸、サーシ(Sursi)の南にある山脈である。悪名高いランドヴェルト・ゴブリンで知られ、周囲には30余りの村落が存在する。山地帯付近(おそらく西側)にはジャナール(Janar)という都市もある。

トリビア:ランドヴェルトの位置が決まったのは最近
ランドヴェルトはMTGの黎明からある地名で、山地帯としては1995年の短編Dochyel’s Ride短編集Tapestries収録)が初めてとなる。

しかし、ランドヴェルトの位置が決まったのは2020年5月と最近のことだ(出典)。イーサン・フライシャー(Ethan Fleischer)は、精力的で熱心なヴォーソスPavor Nocturnusによる既存の公式情報を論拠とした考察と指摘を受けたことで、慎重な議論と検証を重ねて、この位置が合理的だと判断を下した。それまでは、非公式なコミュニティやwikiで、ここはテリシアだドメインズだとやや根拠薄弱のまま断定的に記載されることもままあった。

オレシア

These small but intelligent Dragons and their Olesian allies held back the tide of Pashalik Mons’s hordes of Goblin Raiders.
身体は小さいが知能の高いこのドラゴンたちは、盟友のオレシアンと力を合わせ、パシャリク・モンスのゴブリン略奪隊の怒涛の進軍を押し返した。
引用:ナラスニ・ドラゴン(Nalathni Dragon)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版

ナラスニ・ドラゴン(Nalathni Dragon)

ナラスニ・ドラゴン(Nalathni Dragon)
データベースGathererより引用

プロモカードのナラスニ・ドラゴン(Nalathni Dragon)のフレイバー・テキストとイラストを根拠として、ランドヴェルトから西から南にかけて臨む平原には、小型のナラスニ・ドラゴンと同盟する人型種族オレシアン(Olesian)が存在すると考えられている(参考)。

空白の無名地帯がオレシアと命名される将来予想図

四方をランドヴェルト山地帯トンガ山脈(Tonga Mountains)クシュ(Kush)緑の平原(Green Lands)に囲まれたこの平原地帯は、2021年6月現時点で無名である(短編The Deathbringer短編集The Myths of Magic収録)でのみ言及される地域だが、単に「平原(plains)」としか書かれていない)。

ただ、オレシアンの居住地とするならば、この土地が将来オレシア(Olesia)と命名されるのは確実に思える。

メモ:オレシアン
ナラスニ・ドラゴンのイラストを担当したマイケル・ウィーラン(Michael Whelan)は、イラストにオレシアンを描いたが、この人型種族はマイク・レズニック(Mike Resnick)小説パラダイス:楽園と呼ばれた星に登場する異星人ペポン(Pepon)の構想案イラストが元であり、後にMTGのプロモカードに構想案デザインを流用したのだという。(出典

オレシアンとペポン(小説パラダイス原著表紙)の比較図

オレシアンとペポンを比べると驚くほど似ている。ペポンの特徴である首の青いエラの筋はそのままオレシアンにも描かれている。大雑把なフォルムだけならまだしも、この身体的特徴はレズニックが小説パラダイス:楽園と呼ばれた星に書いたもので、オレシアンの外見デザインはウィーラン独自の創作物とは言い切れない。今後オレシアンがドミナリアに再登場するチャンスが巡って来ても、外見はそのままに、とはいかないであろうことは想像に難くない。

ちなみに同名の種族オレシアンがSFドラマ「スターゲイト:アトランティス」に登場しており、しばしば関連性を探るヴォーソスの話題に上るが、こちらのオレシアンの初登場は2005年8月12日放送回とのこと(ナラスニ・ドラゴンの11年後)なのでまず無関係であり、偶然の一致と考えられる。

ジャナール

凄腕の暗殺者(Royal Assassin)

凄腕の暗殺者(Royal Assassin)
データベースGathererより引用

ジャナール(Janar)ランドヴェルト山地帯の周囲のどこか(おそらく西方面)にある都市で、街には霊廟のある墓地が隣接している。

死をもたらせし者ネクロス(Necros, the Deathbringer)を信奉する、古い歴史のある暗殺団が活動している。暗殺団の伝承によると、神話として語られるほど昔、ジャナールの位置にはかつて都市フジェク(Hujek)があった。

ジャナールとネクロスは、短編集The Myths of Magic収録の短編The Deathbringerで語られたものだ。

ランドヴェルト・ゴブリンは先述したように近隣の集落を襲撃しているのだが、このジャナールも標的の範囲内にあるはずだ。ジャナールも定期的に襲撃を受けているのか、そうでないとしたら、他の小集落とは違って城塞都市化して防備しており岩ぞりでは手が出せないか……?まあこれまでは、ジャナールとランドヴェルトはストーリー上も設定上も全く結びつくはずもなかったのだが、ランドヴェルト山地帯の位置が定まったことで、元からこの辺りに存在していたジャナールが無関係ではいられなくなった、という次第だ。

以上で本記事の解説は終了である。後はおまけと締めくくりだ。



おまけ:パシャリク・モンスの由来とカード化への道

パシャリク・モンス(Pashalik Mons)

パシャリク・モンス(Pashalik Mons)
データベースGathererより引用

クリエイティブ部門の責任者がブレイディ・ドマーマス(Brady Dommermuth)であった時、イーサン・フライシャーによるパシャリク・モンスのカード化の提案は拒否されていた。パシャリク・モンスは、リチャード・ガーフィールド(Richard Garfield)のゲーム仲間でゴブリン好きのモンス・ジョンソン(Mons Johnson)にちなんで名づけられたキャラクターであった。こういった、過去にクリエイティブのメンバーたちが自分自身や友人を多元宇宙のキャラクターとして差し込んだ事例はいささか問題となっていたのだ。それから時が経過し、ドマーマスが去って、クリエイティブのグループは新しくなり潮目が変わった。彼らはパシャリク・モンスは既にキャラクターとして存在しているためカード化する責任があると感じており、カードセット「モダンホライゾン」で遂にカード化に至ったのだ。(出典

さいごに

Mons's Goblin Waiters

モンス関連のジョークカード
Mons’s Goblin Waiters
データベースGathererより引用

前回記事でも語ったように、元々は本記事も片目のガース(Garth One-Eye)をまとめている流れで生まれたテキストだ(ガースは影も形も残ってないけれど)。当初予定を大幅に変更して今回はこうなってしまった。

とはいえ、去年5月にランドヴェルト山地帯の位置が定まったという話題はいつか取り上げたいと思ってはいたから、その辺を書き込めたので十分な自己満足感がある。次も片目のガースの話ができるかどうかは約束できないけれど、同じようなニッチな(誰得な)話題を提供できるとは思う。

では、今回はこの辺で。

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