灯争大戦:憎悪に歪む者、オブ・ニクシリス

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憎悪に歪む者、オブ・ニクシリス(Ob Nixilis, the Hate-Twisted)カードセット「灯争大戦」収録のプレインズウォーカー・カードである。

憎悪に歪む者、オブ・ニクシリスの解説

カード名

データベースGathererより引用

憎悪に歪む者、オブ・ニクシリス(Ob Nixilis, the Hate-Twisted)はデーモンのプレインズウォーカーである。元は人間であったが秘宝「鎖のヴェール(The Chain Veil)」に呪われてデーモンとなった。

オブ・ニクシリスは現実世界で登場から10年の歴史を持つ、意外と古いキャラクターである。2009年発売のカードセット「ゼンディカー」で、灯を失った元プレインズウォーカーの悪魔として登場した。カードセット「統率者2014」では、過去のプレインズウォーカーであった頃の姿がカード化され、さらにそのオリジンやいかにしてゼンディカー次元で灯を失ってデーモン化したかも語られた。2015年~2016年の戦乱のゼンディカー・ブロックでは再びプレインズウォーカーとして復活した。

灯争大戦のラヴニカ次元には、オブ・ニクシリスと因縁のあるゼンディカーのナヒリ(Nahiri)ニッサ(Nissa)、「鎖のヴェール」の現所有者リリアナ・ヴェス(Liliana Vess)などが居る。これらのキャラクターとの絡みが見どころである。オブ・ニクシリスの残虐(Ob Nixilis’s Cruelty)のフレイバー・テキストによると、オブ・ニクシリスは灯争大戦のどの陣営にも属していないようだが。



憎悪に歪む者、オブ・ニクシリスのフレイバー・テキスト

憎悪に歪む者、オブ・ニクシリス(Ob Nixilis, the Hate-Twisted)

憎悪に歪む者、オブ・ニクシリス(Ob Nixilis, the Hate-Twisted)
ステンドグラス・デザイン版
公式記事より引用

Magic: The Gathering Arena(マジック:ザ・ギャザリング アリーナ)」のステンドグラス・デザイン版、憎悪に歪む者、オブ・ニクシリス(Ob Nixilis, the Hate-Twisted)にはフレイバー・テキストが特別に設けられている。

Ob Nixilis flexed his wings and took flight, attacking the Eternals from above, raining fire down upon them. Once he’d cleared a fiery circle, he landed, grabbed an Eternal and ripped off its limbs. He proceeded to tear apart and/or burn Eternals with his flaming hands, and Dack watched as the demon seemed to grow fiercer, more powerful–and larger–with every victory.
–War of the Spark: Ravnica by Greg Weisman
オブ・ニクシリスは翼を曲げて飛び立ち、上空から永遠衆へ火の雨を降らせた。燃え盛る炎の円を払って着地すると、永遠衆を掴みその手足をもぎ取った。炎に包まれた手で永遠衆を引き裂き、燃やし続けるデーモンの姿を、ダクは見ていた。勝利するたびに残虐性を増し、強く、大きくなっていく悪魔の姿を。
–Greg Weisman著『War of the Spark: Ravnica』より
引用:憎悪に歪む者、オブ・ニクシリス(Ob Nixilis, the Hate-Twisted)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下がMTGアリーナの和訳

オブ・ニクシリスのフレイバー・テキストは小説War of the Spark: Ravnicaの第41章からの引用である。ただし、小説原文では文頭の「Ob Nixilis flexed」の部分は「Nixilis flexed」である。つまり、アリーナでは「Ob」が補記されている。

またこの冒頭部の和訳「翼を曲げて飛び立ち」は日本語的に不自然である。「flex」の意味は「曲げる」だけに限らず、「関節などを曲げたり伸ばしたりを繰り返す(屈伸する)」を含んでいる。だから、普通は「翼を羽ばたかせて飛び立ち」と訳すだろう。

オブ・ニクシリスは翼を羽ばたかせて飛び立ち、上空から永遠衆へ火の雨を降らせた。燃え盛る炎の円を払って着地すると、永遠衆を掴みその手足をもぎ取った。炎に包まれた手で永遠衆を引き裂き、燃やし続けるデーモンの姿を、ダクは見ていた。勝利するたびに残虐性を増し、強く、大きくなっていく悪魔の姿を。

憎悪に歪む者、オブ・ニクシリスの日本オリジナルアート版

憎悪に歪む者、オブ・ニクシリス(Ob Nixilis, the Hate-Twisted)
日本オリジナルアート版
公式記事より引用

カードセット「灯争大戦」のプレインズウォーカー・カードには、日本オリジナルアート版が存在している。これは日本語版「灯争大戦」のパックから約50%の確率で普通のカードの代わりに出てくるものだ。



ニクシリスの登場するカード

カードセット「灯争大戦」の中でニクシリスが関係するカード

小説War of the Spark: Ravnicaで答え合わせ

小説War of the Spark: Ravnicaでは実際どうだったのか?
(灯争大戦小説:AMAZON(電子書籍Kindle版あり) / 楽天(電子書籍Kobo版あり)

※ネタバレ※になる記述なので、小説を読む体験を損なう可能性があります。
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答え合わせ(ネタバレ注意)
小説War of the Spark: Ravnicaでのオブ・ニクシリスは、ナヒリ(Nahiri)ニッサ(Nissa)リリアナ・ヴェス(Liliana Vess)との関わりは描かれなかった。

さらに、オブ・ニクシリスの残虐(Ob Nixilis’s Cruelty)のフレイバー・テキストにあるような中立の傍観者ではなかった。

本作でのオブ・ニクシリスはニコル・ボーラス(Nicol Bolas)に敵対しており、利害の一致するゲートウォッチやラヴニカ陣営と協力関係を結んでいる。

答え合わせ(ネタバレ注意)
オブ・ニクシリスはアモンケット次元の次元橋(Planar Bridge)の機能を停止する作戦に参加している。ラヴニカ側に開いた次元橋を抜けてアモンケット側に行き、テゼレット(Tezzeret)が守る次元橋を攻略するのだ。他の作戦参加者は、アモンケット出身者のサムト(Samut)、銀のゴーレムのカーン(Karn)、そして盗賊のダク・フェイデン(Dack Fayden)であった。

4人は共同して作戦を遂行し次元橋の破壊に成功した。すると、オブ・ニクシリスはラヴニカに帰還せずにすぐに別の次元へと去っていった。

ここで離脱するのは薄情ではあるものの、ボーラスに一矢報いようとする意地もあったとはいえ、きちんと役目を完遂している。結果を見れば、オブ・ニクシリスはラヴニカ陣営にとっては欠かすことのできない頼りになる協力者であった。

小説War of the Spark: Forsakenでその後どうなった?

小説War of the Spark: Ravnicaの続編小説War of the Spark: Forsakenではどうなったのか?

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その後どうなった?(ネタバレ注意)
本作にオブ・ニクシリスは登場しない。ただし、前作においてアモンケット次元でテゼレット(Tezzeret)と戦った場所に関する記述で、1度だけだが名前が言及されている。

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