スキジック(Skizzik)はカードセット「インベイジョン」初出のクリーチャー・カードである。カードセット「ドミナリア」で再録された。
スキジックの解説
It skitters across Shiv, each tendril hitting the ground with a sharp snap.
シヴ中を素早く移動し、触手で大地を激しく打つ。
引用:スキジック(Skizzik)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版
スキジック(Skizzik)はドミナリア次元のエレメンタルである。いくぶん角ばった平たい身体から、何本もの細長い稲妻の触手が迸っている。シルエットはある種の蜘蛛にも似ている。
スキジックはドミナリアでも赤マナの最も豊かなシヴ(Shiv)とボガーダン(Bogardan)に存在が確認できる(赤マナの豊かさではシヴが第1位で、ボガーダンが2位)。
カード・メカニズム的には、MTG黎明期のカード「ボール・ライトニング(Ball Lightning)」の系譜に連なるクリーチャーであり、基本的に1ターン攻撃したら退場してしまう。しかし、追加の赤マナ(キッカー・コスト)を払ったなら、退場せずに戦場に居残ることができる。
現れたと思ったらすぐにいなくなってしまう。この早期退場に関して、フレイバー・テキストは「素早く移動(skitters)」すると表現している。同じボール・ライトニング系カードの稲妻の大蛇(Lightning Serpent)でも同様の理屈付けがされており興味深い。
インベイジョン・ブロック期のスキジック
BOGARDAN
The fiery lands of Bogardan are hostile to friend and foe alike.
The fire mages eagerly prepare a warm welcome for the Phyrexian Invaders as well as anyone foolish enough to step an unwelcomed foot in their land.
ボガーダン
燃える大地のボガーダンは敵味方関係なく厳しい。
火炎魔道士はファイレクシア侵略軍に熱いもてなしを用意している。が、それは招かれざる愚かな来訪者に対しても同様だ。
引用:インベイジョン・ブロック期の特設サイトの地図
上が英語原文。下が私家訳1
スキジックは初出時のインベイジョン・ブロック期の特設サイト地図に登場している(リンク)。炎熱諸島2のボガーダンでスキジックのイラストが使われており、上述のような解説文が添えられていた。このことから、スキジックはボガーダンに存在していると考えられた。
さらに、このイラストにはスキジックがドミナリアに属するクリーチャーである証拠が隠されている。
スキジックの逆三角形に似た本体だが、これ自体がドミナリア連合(The Coalition)の赤シンボルとそっくり同じなのである。
インベイジョン・ブロック期には「キッカー」という新メカニズムが登場した。キッカーはドミナリア連合に属するメカニズムであり、キッカーを持つカードの全てのイラストには連合のシンボルマークが描かれているのだ。(Ethan Fleischer証言)
以上のことから、AR4205年当時のスキジックはドミナリア連合に使役され、ファイレクシア侵略軍との戦いに駆り出されていた。スキジックの生息地であるボガーダンの火炎魔道士もファイレクシアと戦ってはいる。しかし、ボガーダンに侵入する招かれざる者はファイレクシアであろうとなかろうと撃退する構えであった…。
スキジックのカードからはこんなサブストーリーが浮かび上がってくる。
今回はここまで。
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