今日は2020年12月31日。「大晦日」。だから、大晦日にちなんだカードで今年を〆たい。
MTG史上で大晦日で最もよく知られた出来事といえば、……そうウルザの殲滅破(Urza’s Ruinous Blast)である。
ウルザの殲滅破の解説
Centuries ago, one man’s vengeance plunged the world into ice and darkness.
数世紀前、ある男の復讐が世界を氷と闇の内に閉じ込めた。
引用:ウルザの殲滅破(Urza’s Ruinous Blast)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版
ウルザの殲滅破(Urza’s Ruinous Blast)はカードセット「ドミナリア」収録の伝説のソーサリー・カードだ。
このカードはドミナリア次元のAR63年の大晦日に発生した歴史的事件を描いたものだ。ウルザ(Urza)がゴーゴスの酒杯(Golgothian Sylex)を使用して大爆発を起こした。この時にウルザはプレインズウォーカーとして完全に目覚めた。
ちなみに、「殲滅破」という呼称はこのカードで初めて出てきたもの。英語圏ではインベイジョン・ブロック期頃に発祥した「Sylex Blast」が通称として用いられてきたのだが、日本では特に定着した通称はなかった(音写して「サイレクス・ブラスト」と呼ばれることもメジャーではなかった)。このカードが登場してくれたおかげで、「殲滅破」が日本語でも扱いやすい通称となった。とても便利だ(「殲」の字が難しくて書けないことを除けば…)。
ドミナリアの暦とAR63年の大晦日
ドミナリア次元の1年は420日ある。7日で1週間となり、1月は5週間あり、12か月で1年420日だ。つまり、ドミナリアの大晦日は12月35日となる。詳細はこちらの記事を参照。
ドミナリアの歴史で最も有名な大晦日はAR63年で間違いない。この年の12月35日、ウルザがゴーゴスの酒杯(Golgothian Sylex)を起動して、ウルザ・ミシュラ両軍とアルゴス島を吹き飛ばし、数十年に渡る兄弟戦争を終結させたのだ。
ウルザは多大な犠牲を生み出したが、ゴーゴスの酒杯の「殲滅破」の一撃で泥沼化した大戦争は終わった。新たな時代の幕開けだ(ウルザの殲滅破は兄弟戦争よりももっとひどい状況を生み出す原因となった気もするが…縁起が悪いので今回は見なかったことにする)。
さて、2020年も本日でおしまい。明日からは2021年だ。新年こそは良い年になるよう祈念したい。
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