ジャムーラの化身はカードセット「プロフェシー」収録の希少度レアの5色5種類のクリーチャー・カードである。
ジャムーラの化身の解説
ジャムーラの化身は北ジャムーラ亜大陸の伝説で語られる5種類の化身である。
カードセット「プロフェシー」においてカード5種類で収録され、カードセットの顔の1つのように扱われていたものの、設定的な記述はほとんどない。
And Urza’s briefing mentioned local legends of huge, powerful entities that manifest at the site of particularly intense battles. If we see such avatars now, can we expect to see them when the Phyrexians arrive? Urza and I agree on this: there is much for me to learn in Jamuraa, and anything I do learn will directly benefit our defense of Dominaria.
ウルザの報告書は地方の伝説に触れている。特に激しい戦場に出現する巨大で強力な存在達の伝説だ。もし今回そういった化身達に遭遇するならば、ファイレクシアが到来した時にもそれらの出現が期待できるのではないか?ウルザと私は以下の内容で合意している:私にはジャムーラについて調べることが多くあり、調べた事柄がドミナリア防衛に直接的な利益をもたらすだろう。
引用:公式記事Barrin’s Journal
上が英語原文。下が私家訳
公式記事Barrin’s Journalでは、上で抜粋引用したように、ジャムーラの化身は「特に激しい戦場に出現する巨大で強力な存在達」の伝説として知られている。AR4205年のプロフェシー戦争において、ウルザ(Urza)は諸々の事柄と一緒に「化身の出現」についても確認するようにバリン(Barrin)に指示を出していた。
小説Prophecyの記述を見る限りでは、化身の出現は確認できない。そればかりか、化身自体の伝説について言及すらされていない。
その一方で、公式記事Prophecy Novel Guideによれば、戦争が激化して「ancient and powerful avatars arise,(古代の強力な化身が現れ、)」とあるので、小説Prophecyでは描かれていないどこか他のところで化身は出現していたと考えられる。
プロフェシー戦争の数週間後には、ファイレクシア侵攻戦争が勃発しているが、その時期を取り扱った各種カードや作品、記事では化身に言及する内容はまったく見つからなかった。しかし、ドミナリア次元全体の危機に出現しなかったということはあるまい。
ジャムーラの化身の該当カード
ジャムーラの化身の該当するカードをMTGで一般的な色の順(白青黒赤緑)で紹介する。初出のカードセット「プロフェシー」のイラストは5種類ともrk postが担当している。
引用するカード画像はカードセット「プロフェシー」初出時に拘らず、なるべく鮮明な画像でかつ日本語版優先で選んだ。
希望の化身
希望の化身(Avatar of Hope)は天使に似た姿をしている。頭の周りには少なくとも10個の眼球が浮かんでいる。
カードセット「基本セット第8版」ではイラストが一新された。角と翼の生えたケンタウルスのような姿である。特定の舞台に縛られない基本セットでの再録ということなので、これはジャムーラとは関係ない別の化身…という可能性もある。今回はイラストはrk postでなくMark Zugが担当している。
意志の化身
意志の化身(Avatar of Will)は魚のような下半身をして、ヒレのような翼を持っており、若干マーフォークに似ている。この化身は飛行しているはずだが波をかき分けているように描かれている。水をまとって飛んでいるのかもしれない。
悲哀の化身
悲哀の化身(Avatar of Woe)は右腕が2本ある女性の姿をしている。大鎌にも似た杖を携えている。
プロツアーで配布された別イラスト版も同じイラストレイターのrk postが描いている。
憤怒の化身
憤怒の化身(Avatar of Fury)は赤いドラゴンに似ている。腕は4本あり、鋭い爪の4本指のある腕1組の下に、槍のような3本の刃がある細い腕1組が生えている。コウモリのような広い翼を広げ、筋肉質な2本の足と、身体に比べてやや控えめな尻尾がある。地面を割って出現した場面のようだ。
力の化身
In their most desperate hour, the elves of Llanowar had one song left to sing.
最も絶望的な時、ラノワールのエルフには最後に歌う歌がある。
引用:力の化身(Avatar of Might)のフレイバー・テキスト(基本セット第10版再録バージョン)
上が英語原文。下が和訳製品版
力の化身(Avatar of Might)の頭部は横に広がった大口が大部分を占めていて、側面からは牙とも角ともつかない鋭い突起が前方へと突き出している。肩幅は広く胸は厚い。手足には鉤爪がある。皮膚の質感は爬虫類的に思わせるが、肩口や臀部などに短い毛が生えている。怪物的な容貌をしているが前腕と足先に帯を巻き、両手首には金属製の刃物を装備し、白い腰布を着ている。
カードセット「基本セット第10版」再録時には新規でフレイバー・テキストが追加された。残念なことに北ジャムーラ亜大陸とは無関係のラノワールのエルフに対する言及である。ラノワールは同じドミナリア次元の地名ではあるが、ジャムーラから遠く離れたエローナ大陸にある。
ジャムーラの化身に関する日本の誤情報
ケルドの長老評議会は、ジャムーラにいる強力な魔力の化身(アバター)たちが出現し、侵略を妨害することを懸念し、彼らが戦いに参加する前に、そしてケルドの風が世界の終末をもたらす前にジャムーラを占領するには、これらのアーティファクト兵器が必要だと考えていたのである。
引用:Gameぎゃざvol.12の記事「ドミニア年代記 第11回プロフェシー ~予言の時来たれり」
前回の黄昏の風の記事で述べたように、この雑誌記事に書いてある内容はウィザーズ公式ソースの内容とは一切合致するところはない。詳細は黄昏の風記事の最後を参照のこと。
では今回はここまで。
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