悪賢い隠蔽(Devious Cover-Up)はカードセット「イニストラード:真夜中の狩り」に再録されたインスタント・カードである。初出はカードセット「ラヴニカのギルド」だ。
本記事は元々はツイッターの方でツイートした内容だが、加筆して記事化したものだ。
悪賢い隠蔽の解説
Widow Weber’s new scarecrow seemed to attract more crows than it scared off.
未亡人ウェバーの新しい案山子は鴉を追い払うどころか更に呼び寄せているかのように思えた。
引用:悪賢い隠蔽(Devious Cover-Up)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版
悪賢い隠蔽(Devious Cover-Up)は打ち消した呪文を追放しつつ、自分の墓地のカードを4枚までライブラリーへと戻す機能がある。
カード名で「悪賢い」と訳されている「Devious」には、「遠回りな・回りくどい・素直でない・よこしまな」といった意味がある。このカードが表現する「隠蔽」も随分と回りくどいもののようだ。
イラストでは案山子と農婦らしい人物がいるが、フレイバー・テキストを読めば状況は大体察せられる。
さて、フレイバー・テキストによると鴉がむしろ寄ってきてしまう新しい案山子だという。これは何なのか?イラストを拡大してよく見ると案山子は人形ではなく男性の死体のようなのだ。
想像するに、ウェバーは夫を殺害して未亡人となった。そして、夫の死体は諸々の証拠と一緒に案山子に偽装して片付けてしまった…とこんな感じだろう。
夫の殺害が「呪文の打ち消し」を表し、案山子への証拠隠しが「打ち消した呪文の追放と墓地からカードの回収」を示しているという解釈である。
しかし、なんとも杜撰な隠蔽ではないか。
悪賢い隠蔽の初出バージョン
First, dispose of the evidence. Then dispose of your knowledge of its disposal.
まず証拠を処分する。次に、それを処分したという自身の記憶を処分する。
引用:悪賢い隠蔽(Devious Cover-Up)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版
こちらは悪賢い隠蔽(Devious Cover-Up)の初出バージョンだ。このカードはカードセット「ラヴニカのギルド」で初登場した。
イラストではディミーア家の一員と思われる男性が証拠となる書類を処分している。その上、フレイバー・テキストによると、こうして証拠を処分したという記憶そのものをも処分してしまう。知らないことは誰にもばれはしない。
こちらはイニストラード:真夜中の狩りバージョンと違って隠蔽工作に隙が無い。さすが大都市で暗躍するディミーアである。
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