濃霧の精霊(Fog Elemental)はカードセット「ウェザーライト」に初収録されたクリーチャー・カード。
濃霧の精霊の解説
“I’ve seen fog so thick you could cut it, but none that could cut me.”
–Tahngarth of the Weatherlight
剣で切れそうなほどの濃霧なら見たことがあるが、こっちに切りかかってくる霧なんて見たことがない。
–ウェザーライトの副長、ターンガース
引用:濃霧の精霊(Fog Elemental)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版
濃霧の精霊(Fog Elemental)は文字通り霧のエレメンタルである。フレイバー・テキストではターンガースがこの精霊に襲われて、こんな霧は見たことがないと驚いている。
カードセット「ウェザーライト」のストーリーでは、ウェザーライト号は「トレイリア島」に寄港するため、青のカードはトレイリアに関連付けられているものが多く確認できる。また、トレイリア島上陸までの出来事は、ターンガースが関係するフレイバー・テキストのミニストーリー「ターンガースと魚のシッポども」シリーズとして描かれている。さらにトレイリア島と言えば「霧」とは深い関係性を持っている(個別記事「ペンドレルの霧」を参照)。
以上から推測して、この濃霧の精霊はトレイリア島に生息するクリーチャー、または、トレイリアのアカデミーによる魔法の産物である可能性が出てくる。ではカードセットから離れて、記事や小説などの作品に目を向けてみよう。すると、短編集Rath and Stormの短編Ertai’s Taleに答えが見つかった。
濃霧の精霊はトレイリア島の谷間(the Valley)に満ちる霧の一部を魔法で呼び出したものであった(やはりペンドレルの霧だ)。ふわふわと宙を漂う幽霊のような外見で、氷のように(もしくは鋼のように)輝く歯と牙を持っている。この精霊を召喚したトレイリアの魔術師アーテイは、ジェラードから危険な精霊なのかと問われると、意地悪な気分のときにだけそうなりますよと返答した。この精霊召喚の場面ではカードのフレイバー・テキストとは違ってターンガースは出てこない(この場面のすぐ後に登場する)。
濃霧の精霊のストーリー
短編集Rath and Stormの短編Ertai’s Taleにおいて、アーテイが濃霧の精霊を召喚してウェザーライト号の面々に自分の実力と知識を披露している。アーテイは様々な魔法を行使してウェザーライトの面々に見せつけていくが、その中でもハナを目の仇のように張り合っていた。ハナは師バリンの娘であり、魔法より工匠の道を選んだ人物であり、ウェザーライト号の乗組員としては先達であった。この一連のシーンは、アーテイの実力と共に、むしろ自惚れと未熟さがよく表れている。
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