灯争大戦:破滅の終焉

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破滅の終焉(Finale of Devastation)カードセット「灯争大戦」収録のソーサリー・カード。

破滅の終焉の解説

Some spells sing a quiet tune. Others roar.
静寂を奏でる呪文もあるが、咆哮する呪文もある。
引用:破滅の終焉(Finale of Devastation)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版

破滅の終焉(Finale of Devastation)

データベースGathererより引用

破滅の終焉(Finale of Devastation)はクリーチャーを呼び出す魔法の一種である。

イラストの中央では頭部から背中尻尾まで、鮮やかな羽毛が生えた巨大なティラノサウルス風の恐竜が暴れている。その周囲にはより小型の種々の恐竜などがいて、画面右手奥の角ばった特徴的な建造物はボーラスの城塞(Bolas’s Citadel)である。

イラストの羽毛の生えた恐竜はラヴニカ次元よりもイクサラン次元産の種類に近いように見える。そうであるとするなら、この呪文はイクサランの恐竜騎士ファートリ(Huatli)が呼び出したものと考えられる。

イラストの元画像を拡大してみた。後ろでひと房にまとめた長い髪の人物が確認できる。細部を観察してみるとこの人物がファートリであることが分かった。したがって、やはりこのカードはファートリによるイクサラン次元の恐竜召喚魔法であった。

次にカード名について考える。「破滅」と訳されている「Devastation」は「荒廃状態、惨状、破壊」などの意味があり、「Finale」は「フィナーレ、終局、終幕、大団円」である(以下サイクルの項目を参照)。このカードの全体的な雰囲気を鑑みると、「ニコル・ボーラス(Nicol Bolas)による荒廃が終局を迎える」とも「ボーラスに対する破壊によって大戦が大団円に向かう」とも解釈できるだろう。



ファートリの登場するカード

カードセット「灯争大戦」の中でファートリが関係するカード

灯争大戦の「終焉」サイクル

カードセット「灯争大戦」に収録されたカード名が「…の終焉(Finale of …)」であるカード群。白青黒赤緑の5色にそれぞれ1種類存在している。

「Finale」は辞書的には「フィナーレ、終局、終幕、大団円」くらいの意味合い。ところが、和訳名の「終焉」という言葉には「命の終わり、死を迎える」と言う含みがある。この閉塞感のある言葉選びが、ストーリーの行き着く先が暗く、行き詰っているような雰囲気を滲ませている。

実際小説を確認した後にサイクル全体を振り返ってみると、ボーラスに反抗するラヴニカ側にとって希望のある展開を描いたシーンばかりである。このサイクルのカード名に「終焉」はふさわしくないことが分かる。

このサイクルは、カード名がカードセット「破滅の刻」の注目ストーリーカード「…の刻(Hour of …)」に対応しているが、カード名だけで特にストーリー的な関係性は見られない。

小説War of the Spark: Ravnicaで答え合わせ

小説War of the Spark: Ravnicaでは実際どうだったのか?
(灯争大戦小説:AMAZON(電子書籍Kindle版あり) / 楽天(電子書籍Kobo版あり)

※ネタバレ※になる記述なので、小説を読む体験を損なう可能性があります。
テキストは折り畳まれています。表示する際には注意してください。

答え合わせ(ネタバレ注意)
小説War of the Spark: Ravnicaには、ボーラスの城塞(Bolas’s Citadel)の前で恐竜の群れが暴れる描写はない。
この小説は、数十人の名前のあるプレインズウォーカーと10のギルド勢力がひしめいており、それらを詳細に描き切るにはあまりにも紙面が足りない。このカードのような戦いの場面が行間にはあったのだろう。

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