灯争大戦:ソリンの渇き

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ソリンの渇き(Sorin’s Thirst)カードセット「灯争大戦」収録のインスタント・カード。初出は基本セット2012である。

ソリンの渇きの解説

“I see you’re out of the wall.”
–Nahiri
「壁から出てくることは分かっていたわ。」
–ナヒリ
引用:ソリンの渇き(Sorin’s Thirst)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下が和訳製品版

ソリンの渇き(Sorin's Thirst)

データベースGathererより引用

ソリンの渇き(Sorin’s Thirst)はプレインズウォーカー「ソリン(Sorin)」の名前を冠するカード。

ソリンは吸血鬼のプレインズウォーカーであり血魔術(Sangromancy)の使い手である。このカードは相手の生命力を吸収して糧とする魔法なのだろう。

ただし、このカードで魔法の餌食として狙われているのはニコル・ボーラス(Nicol Bolas)の戦慄衆ではなくナヒリ(Nahiri)である。一騎打ち(Single Combat)でも解説しているいるが、ナヒリとソリンは互いに憎しみ合っており、多元宇宙全体の危機すら意に介さずに、ラヴニカを戦場として戦いを続けている。

フレイバー・テキストでは、ソリンが「壁から出て」来たと言われている。これは現在まで続く2人の戦いの火ぶたが切られた、2016年発売のカードセット「異界月」のストーリーを受けての発言である。イニストラード次元において、ナヒリはソリンを壁の中に埋め込んで放置し、故郷イニストラードが荒らされる様を見せつけたのだった。



このカードの時系列の矛盾

このカードで最後に注目する点はイラストの状況である。これはいつのことなのか?

ナヒリとソリンは王神の立像(God-Pharaoh’s Statue)の上で対峙しており、空には収穫された灯が飛んでいる。

実は時系列上でこの状況は起こりえない。なぜなら、古呪(The Elderspell)の発動開始は、立像崩し(Topple the Statue)が発生した後であるためだ。「立像が立った状態」と「古呪が灯を収穫する」の両立はできないのだ。

とはいえ、少しの綻びなので気にしすぎるべきではない。このカードのイラストはストーリーを象徴的に描いていると考えた方がよいだろう。よくあることだ。

ナヒリとソリンが登場するカード

カードセット「灯争大戦」の中でナヒリとソリンが登場するカード。
因縁深いこの2人は6000年以上にわたって関係が拗れてしまっており、灯争大戦の大勢に構わずに決闘をしている。

王神の立像の登場するカード

王神の立像(God-Pharaoh’s Statue)立像崩し(Topple the Statue)で倒壊する。カードセット「灯争大戦」のカードの中には、倒壊する前の起立した王神の立像が背景に描かれているものがある。

小説War of the Spark: Ravnicaで答え合わせ

小説War of the Spark: Ravnicaでは実際どうだったのか?
(灯争大戦小説:AMAZON(電子書籍Kindle版あり) / 楽天(電子書籍Kobo版あり)

※ネタバレ※になる記述なので、小説を読む体験を損なう可能性があります。
テキストは折り畳まれています。表示する際には注意してください。

答え合わせ(ネタバレ注意)
小説War of the Spark: Ravnicaでも、もちろんナヒリとソリンは一騎打ちをしている。しかし、このカードのイラストのように王神の立像(God-Pharaoh’s Statue)が起立している時点では2人とも未登場である。古呪(The Elderspell)発動後の戦場で、建物の頂上で決闘している姿ならば確認できる。

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