ビヒモスを招く者、キオーラ(Kiora, Behemoth Beckoner)はカードセット「灯争大戦」収録のプレインズウォーカー・カードである。
ビヒモスを招く者、キオーラの解説
ビヒモスを招く者、キオーラ(Kiora, Behemoth Beckoner)は灯争大戦のストーリー「第二幕第一場(Act2, Scene1)」に属するカードとして紹介されている(WAR Story Scenes参照)。
キオーラはゼンディカー次元出身のマーフォーク女性のプレインズウォーカーである。海棲巨大生物を呼び出し使役する魔法を得意としている。手にした二叉槍はテーロス次元の神タッサから奪った強力な魔法の品物である。
灯争大戦のストーリーでは、ストーリー第一幕第三場のビーコン発信に応じて集合してきたプレインズウォーカーたちの1人として第二幕第一場で登場した。
ビヒモスを招く者、キオーラのフレイバー・テキスト
「Magic: The Gathering Arena(マジック:ザ・ギャザリング アリーナ)」のステンドグラス・デザイン版、ビヒモスを招く者、キオーラ(Kiora, Behemoth Beckoner)にはフレイバー・テキストが特別に設けられている。
The endless sea of stone set Kiora’s nerves on edge. Yet beneath it all, she could feel deep waters and within them, something ancient stirring. She reached out with her mind, calling it to the surface.
果てなき石の海がキオーラの神経を逆なでした。だがその下に深海と古代生物の脈動を確かに感じることができた。彼女は心を込めて手を差し伸べ、それに呼びかけた。
引用:ビヒモスを招く者、キオーラ(Kiora, Behemoth Beckoner)のフレイバー・テキスト
上が英語原文。下がMTGアリーナの和訳
キオーラのフレイバー・テキストは嬉しいことに完全新規の文章である。ラヴニカは都市が地表を覆う次元であるが、その地下には海が隠されている。近年になって地面が陥没して地底海が露出した場所がいくつか出現したことで、ラヴニカの一般人にもその存在が認知されるようになった。異邦人のキオーラは都市の下に隠された深海とそこで動く古代の存在を感じ取っており、やって来るように呼び掛けているのだ。
さて、この和訳版は最後の文章の内容が間違っている。
文の前半の「彼女は心を込めて手を差し伸べ」の部分。「reach out」で「差し伸べる・届かせる」ことで、「reach out with one’s hand」の形なら「手を差し伸べる」という意味になる。フレイバー・テキストの原文は「She reached out with her mind」なので、「手」ではなく「精神」差し伸ばしている。魔法的・神秘的な手段で地上から深海にいる存在に「思念を飛ばした」くらいの意味合いだろう。
そして文の後半の「それに呼びかけた」の部分は、原文は「calling it to the surface」である。つまり、原文では「呼びかけた」だけに留まらず、古代の存在を「the surface」まで「招き寄せている」のだ。
ここの「the surface」は曲者で、深海から招き寄せているので普通は「海上」と解釈できるものだが、ここラヴニカの海は地底に隠されているために、「海上」でなく「地上」の可能性もある。翻訳するなら意訳して「海上」か「地上」か断定するのを避けた方がいいかもしれない。
果てなき石の海がキオーラの神経を逆なでした。だがその下に深海と古代生物の脈動を確かに感じることができた。彼女は思念を飛ばし、浮上せよと呼びかけた。
だいたいこんな感じに訳せると思う。
ビヒモスを招く者、キオーラの日本オリジナルアート版
カードセット「灯争大戦」のプレインズウォーカー・カードには、日本オリジナルアート版が存在している。これは日本語版「灯争大戦」のパックから約50%の確率で普通のカードの代わりに出てくるものだ。
キオーラの登場するカード
カードセット「灯争大戦」の中でキオーラが関係するカード
- ビヒモスを招く者、キオーラ(Kiora, Behemoth Beckoner)本人
- キオーラの堰破り(Kiora’s Dambreaker)名前付きカード
灯争大戦のストーリー
第二幕第一場
第二幕第一場でのプレインズウォーカー集合の情景は圧巻だが、注目のストーリーに指定されているカードはない。この第二幕第一場は登場人物の顔見せ的な意味合いが強いと思われる。
- 野生造り、ジアン・ヤングー(Jiang Yanggu, Wildcrafter)
- 忠実な相棒、モーウー(Mowu, Loyal Companion)
- ビヒモスを招く者、キオーラ(Kiora, Behemoth Beckoner)
- 時を解す者、テフェリー(Teferi, Time Raveler)
- ビビアンのアーク弓(Vivien’s Arkbow)
- 暴君潰し、サムト(Samut, Tyrant Smasher)
- 野獣の擁護者、ビビアン(Vivien, Champion of the Wilds)
- 混沌の船長、アングラス(Angrath, Captain of Chaos)
- 死者の災厄、ケイヤ(Kaya, Bane of the Dead)
- 盾魔道士、テヨ(Teyo, the Shieldmage)
- はぐれ影魔道士、ダブリエル(Davriel, Rogue Shadowmage)
- 放浪者(The Wanderer)
小説War of the Spark: Ravnicaで答え合わせ
小説War of the Spark: Ravnicaでは実際どうだったのか?(灯争大戦小説:AMAZON(電子書籍Kindle版あり) / 楽天(電子書籍Kobo版あり))
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小説War of the Spark: Forsakenでその後どうなった?
小説War of the Spark: Ravnicaの続編小説War of the Spark: Forsakenではどうなったのか?
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